農学研究科 Graduate School of Agriculture

学びの 特長

応用生物科学専攻、生命機能化学専攻、緑地環境科学専攻の3専攻で構成し、「生物資源の確保と有効利用」、「持続可能な食の生産と消費」、「豊かな生活環境形成」、「生物文化多様性の保全・創出」、「健康問題への貢献」などに教育研究の成果を活用する能力を有し、関連する産業分野あるいは行政などで活躍できる高度専門職業人や、先端化・多様化する農学に関連する学術分野で活躍できる研究者を養成します。

応用生物科学専攻 入学定員

博士前期課程 博士後期課程
25名 3名

生命機能化学専攻 入学定員

博士前期課程 博士後期課程
30名 4名

緑地環境科学専攻 入学定員

博士前期課程 博士後期課程
20名 3名

養成する人材像

応用生物科学専攻

応用生物科学専攻では、持続可能な社会の構築への貢献をめざし、多様性に富む研究分野を融合させながら、植物を中心とした生物の多様な潜在能力を理解し、食料や資源・有用物質の生産・確保、また環境保全に活用する教育・研究を展開します。遺伝子レベルの知識から、フィールド科学、そしてデータ科学までの幅広い知識を修得させる教育を行い、農業や食品・化学・環境・エネルギー分野、情報科学などの広範な領域において国際的な視野を持って活躍できる多様性に富んだ人材を養成します。

生命機能化学専攻

生命機能化学専攻では、さまざまな生命体が織り成す生命現象を分子、細胞レベルで理解し、得られた知見を人類社会への発展に活かすことを念頭においた教育・研究を行います。国際的・総合的視野に立ち、バイオサイエンスやバイオテクノロジーに関連する学術や産業の発展に貢献できる人材、人類が直面している資源・環境・食・健康・生命に関する社会的課題に化学と生物の視点から取り組み、挑戦する高い志を持った人材を養成します。

緑地環境科学専攻

緑地環境科学専攻では、生命の基盤となる農地や自然地、都市緑地を取り巻く環境に関わるさまざまな課題を緑地学や農業工学、生態学や環境学など、幅広い学問分野から多角的に理解・解明するとともに、課題に対して具体的に対処するための教育・研究を行います。環境の要素となる大気、水、土、生物と人間活動との関わりによって形成される緑地環境の課題について、学際的に取り組むことができ、持続可能な社会の実現に貢献できる人材を養成します。

応用生物科学専攻

博士前期課程

講義では、応用生物科学全般に関する概論科目に加えて、キャリアデザイン科目、日本語および英語でのプレゼンテーション科目、研究公正科目を必修科目として配置します。選択科目として、応用生物科学の分野に関わる学問領域である育種学、植物栄養学、機能ゲノム科学などに関する特論科目および特別講義(集中講義)を配置します。研究指導科目では、応用生物科学に関する研究を行う各研究グループの指導教員の下、研究実験やゼミナールを通じて修士論文の作成を行い、仮説の立案から実験的な検証に至るまでの思考力と問題解決能力を養い、農業や食品・化学・環境・エネルギー分野、情報科学などの広範な領域で活躍できる多様性に富んだ高度専門職業人や研究者を養成します。

博士後期課程

研究公正科目と研究指導科目を開設します。研究指導科目(特別研究実験)では各研究グループの指導教員の下で研究実験やゼミナールを通じて博士論文の作成を行います。研究課題の立案と検証を自立して実践し、得られた結果を適切に解析・分析して新規の結論に導くための創造的かつ論理的な思考能力と問題解決能力、そして国際的に発信できるコミュニケーション能力を養い、応用生物科学分野の進展と社会貢献に寄与する高度専門職業人や研究者を養成します。

生命機能化学専攻

博士前期課程

生理活性物質化学、生体高分子機能学、食品素材化学、生命分子合成学、発酵制御化学、生物資源循環工学、食品代謝栄養学、微生物機能開発学、生物物理化学の9つの研究グループを配置します。専門科目では生命機能化学全般に関する特論、キャリアデザイン科目や日本語および英語で行うプレゼンテーション科目を必修科目として学修するとともに、各研究グループが提供する特論、大学院共通教育科目や特別講義から関心のある科目を選択して学修します。また、研究指導科目としてゼミナールと研究実験を開設し、指導教員の下で生命機能化学の研究領域に関する特定の研究課題について研究を行い、主体的に研究を組み立て、適切に遂行し、得られた結果を適切に解析・分析し、独創的でかつ新規の結論に導くための能力を養うことにより、世界的な視野を持ち、先端化・多様化するバイオサイエンスやバイオテクノロジーに関連した幅広い分野で活躍できる能力を持った高度専門職業人や研究者を養成します。

博士後期課程

博士前期課程と同様に9つの研究グループを配置します。博士前期課程に続き、大学院共通教育科目(研究公正科目)と研究指導科目を開設します。研究指導科目の特別研究実験を通して、研究者として必要な創造性、論理的思考、問題解決能力に加えて、科学者としての倫理観と責任感を養成し、グローバルに活躍する高度専門職業人や研究者を養成します。

緑地環境科学専攻

博士前期課程

生態気象学、生物環境調節学、土環境学、水環境学、生産環境学、緑地計画学、緑地保全学、地域生態学、環境動物昆虫学の9つの研究グループを配置します。専門科目では緑地環境科学全般に関する特論とキャリアデザイン、プレゼンテーションを必修科目として学修するとともに、各研究グループに関する特論や特別講義から関心のある科目を選択して学修することができます。研究指導科目では研究グループごとに実施されるゼミナールや実験・実習、演習を通じて、研究やプロジェクトの遂行に必要な知識や能力を修得し、修士論文に取り組みます。緑地環境が抱える問題を幅広い学問分野から多角的に理解する能力や、専門的知識と技術を問題解決に応用する能力、独創的かつ論理的に思考して表現する能力などを養い、緑地環境科学に関連した幅広い分野で活躍できる能力を持った高度専門職業人や研究者を養成します。

博士後期課程

博士前期課程と同様に9つの研究グループを配置します。研究指導科目では研究グループごとに実施されるゼミナールや実験・実習、演習を通じて、研究やプロジェクトの遂行に必要な高度で専門的な知識や能力を修得し、博士論文に取り組みます。緑地環境が抱える問題を幅広い学問分野から多角的に理解する能力や、専門的知識と技術を問題解決に応用する能力、独創的かつ論理的に思考して表現する能力などを養い、緑地環境科学に関連した専門分野で活躍できる能力を持った高度専門職業人や研究者を養成します。

専攻 研究テーマ 教員名
応用生物科学専攻 「作物や寄生植物のゲノム解析、組織共構築における生物種間相互作用解析」 青木 考 教授
「植物の遺伝子発現制御機構の解析、遺伝子工学の育種への応用」 小泉 望 教授
「細胞内温度イメージングを用いた細胞機能の解析 」 稲田 のりこ 教授
「全生物のゲノム規模での配列相同性解析に基づく遺伝子の進化と機能」 尾形 善之 准教授
生命機能化学専攻 「アーバスキュラー菌根菌‐植物共生系における共生制御因子」 秋山 康紀 教授
「タンパク質ナノキャリアによるDDS、アフリカ睡眠病に対する新規アロステリック創薬」 乾 隆 教授
「微生物由来の植物細胞壁多糖分解酵素の機能解析、バイオマスの酵素分解」 阪本 龍司 教授
「機能性食品成分(栄養素・非栄養素)感受性シグナル伝達機構の解明とその応用」 山地 亮一 教授
緑地環境科学専攻 「ランドスケープマネジメント、自然や歴史・文化を活かした地域づくり」 今西 純一 教授
「緑地計画、景観計画、ランドスケープデザイン、住民参画型の緑地管理」 加我 宏之 教授
「動物生態学、生物多様性、生物間相互作用、昆虫・小動物の生活史」 平井 規央 教授
「水資源、農業・農村・緑地システムの多面的機能、持続的水環境の管理」 堀野 治彦 教授

学位

博士前期課程 博士後期課程
修士(農学) 博士(農学)

標準修業年限

博士前期課程:2年、博士後期課程:3年

取得可能資格

中学校教諭専修免許状・高校教諭専修免許状(理科)

  • ※ 一般免許状を取得し、修了要件単位に含まれる科目のほか、大学が独自に設定する科目の履修が必要です。

熱い思いをもった仲間と共に“バイオを化学する”

まだ世の中で明らかにされていない生命現象について解明したいという強い思いから、本学への進学を決意しました。本学では「バイオを化学する」という言葉通り、生命現象を分子・細胞レベルで探求することができます。現在私は、体温調節における男性ホルモンの作用メカニズムの詳細を解明することを目標として研究に取り組んでいます。「自分の手で解明してみせる」という熱い気持ちと、「新たな発見ができる」という喜びを忘れず、仲間と切磋琢磨し合いながら日々充実した研究生活を送っています。

大阪府立大学大学院 生命環境科学研究科 応用生命科学専攻 食品代謝栄養学研究室 博士前期課程2年
久保 慶太朗 さん

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