マテリアルズ・インフォマティクスの新規セラミックス合成への応用


全ての元素の中で、放射性元素を除いた実質的に利用可能なものは80個であり、ここから2種類を組み合わせることを考えると80C2=3,160通りになります。3種類の場合は80C3=82,160通り、4種類の場合は80C4=1,581,580通りとなり、物質探索を行う上で元素の組み合わせだけを考えても莫大な数になります。

さらに、選択した元素をどのような比率にするのか、どのような合成方法を用いるのか、その際の実験条件(温度、圧力・・・)と考えていくと、その選択方法の組み合わせは非常に多く、物質探索は本質的にビッグデータを取り扱うものであると考えられます。

近年の情報科学的手法の発展は目覚しいものがあり、天気予報から迷惑メールフィルタなど日々の生活にも取り入れられています。物質科学・材料工学においても、「マテリアルズ・インフォマティクス」と呼ばれる情報科学的手法との融合が始まっています。現在は主に理論計算を主としていた研究者が牽引役となっていますが、今後は合成実験にも広く利用されることが期待されています。

本研究グループでは、新規セラミックス合成に応用するために必要なデータベースの構築や、効率的な機械学習方法の模索などを進めており、実験グループの視点から「マテリアルズ・インフォマティクス」技術の確立に取り組んでいます。


Trial Environments for Materials and Process Informatics tools


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並列計算用PCクラスター