耐性菌

 S. aureusの半数以上はPC1*と呼ばれるペニシリナーゼを産生します。そのため、ペニシリナーゼ耐性の合成ペニシリン系薬であるメチシリンが開発されました。しかしながら、1980年頃より、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(methicillin resistant S. aureus、MRSA)が増加し、一時期は分離される黄色ブドウ球菌の70%ほどがMRSAになっていました。
*PC1はAmbler分類のClass Aに分類されるペニシリナーゼで、主にペニシリン系薬を分解しますが、メチシリンやオキサシリンは、化学修飾によりペニシリナーゼ抵抗性を示すように合成されたペニシリン系薬です。