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2026年2月27日

  • 学生

動物たちもお引っ越し!―文学部心理学教室―

今回は8月  下旬に杉本キャンパスから森之宮キャンパスに移転した、文学部心理学教室の佐伯 大輔教授にお話を伺いました!
心理学教室での研究や大変だった引っ越し作業、森之宮キャンパスに期待することなどについてお話していただきました。

※本取材は2025年10月に行いました。

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文学部心理学教室 佐伯 大輔教授

森之宮キャンパスへの移転準備について

MORINOMIYA Journal 学生編集室(以下、学生編集室):

森之宮キャンパスに移転してから、1か月ほど経ちましたがいかがですか。

佐伯 大輔教授(以下、佐伯教授) 

慣れてきましたが、大学の業務は1年を通してやっと把握できるものですので、まだこれからだなと思っています。

学生編集室:

移転が決まった時、最初に着手したことは何でしたか。

佐伯教授:

移転が決まったのは数年前の事なのであまり覚えていないです(笑)
ただ、心理学は実験室や特殊な部屋が多いので、とにかくそれぞれの実験室にあるものを確認して、どれをもっていってどれを廃棄しようかというのが頭をよぎりましたね。

学生編集室:

その他に移転準備で特に大変だったことはありますか。

佐伯教授:

杉本キャンパスから移転してきましたが、まず実験室や特殊な器具が多いので、荷物を段ボールに詰めるのが大変でしたね。私一人でおそらく120箱は詰めました。
さらにガムテープを使うので、真夏の8月だったのに手がカサカサになりました(笑)

荷物を運び出す日は決まっていたので、その日から逆算して7月の頭くらいからコツコツ箱詰めをしました。ただ、移転してからの荷解きにはそんなに時間をかけられなかったので、荷物を解いて新しい部屋に配置するときの方が大変でした。

学生編集室:

移転準備で印象深かった出来事はありますか。

佐伯教授:

研究のためにハトを23羽飼育しているのですが、高齢のハトもいたので移動で亡くなってしまわないかが心配でした。無事みんな移動できてよかったです。

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心理学教室のハト飼育室

 

また、私は今から30年前の大学院1年生のころから大阪市立大学(現:大阪公立大学杉本キャンパス)に通っていたので、移転の準備を終えて空っぽになった研究室や実験を見て、喪失感の生じたことが印象に残っています。

学生編集室:

ちなみに動物たちはどのように移動してきたのですか。

佐伯教授:

動物は専門の業者さんにお願いしました。一羽ずつ専用の箱に入れてトラックで運んでもらいました。私は電車で先に森之宮キャンパスに到着して、すぐに受け取れるようにしました。

もともとレース鳩として飼われていた歴史もあり、移動手段として小さな箱に入れて運ぶことも多く、箱に入って移動することは、ハトにとってはそれほど負担ではないのです。

森之宮キャンパスへの期待

学生編集室:

教員目線からみた森之宮キャンパスの良いところは何ですか。

佐伯教授:

学生さんを見ていて、「新しい」 という事にはこれだけ力があるのかと感じます。杉本キャンパスにいたときには、学生さんから、「ここは歴史があっていいですね」という声はあまり聞こえてきませんでした。

移転してから新しい実験室に初めて入った時に、 「わあ!新しい!」と喜びの声があがったので、学生さんにとっては新しい方が価値があるのかなと思いました。

キャンパスは狭くなりましたが、その分凝縮していることで、いろんな人と顔を合わせる機会が増えたというのはいいところだと思います。
都市部に近い事や交通の便がいいところもメリットとしてあると思います。

学生編集室:

今後、森之宮キャンパスに期待することはありますか。

佐伯教授:

そうですね。多くの人が集うことで色々な化学反応が起こること、新しい研究や教育が生まれていくと思います。森之宮キャンパスはまだ杉本キャンパスのように歴史がないので、これから杉本キャンパスのようにさまざまな歴史ができていくのだろうなと思って期待しています。

学生編集室:

学生には新しいキャンパスの環境をどのように生かしてほしいと考えていますか。

佐伯教授:

一つのキャンパスに複数の学部がそろっているということをぜひ生かしてたくさんの人と交流してほしいです。また、キャンパスの周りには歴史的な建物など、街歩きすると色々な学びや刺激があるので、学外の環境も生かしてほしいですね。

心理学教室での研究について

学生編集室:

最後に、佐伯先生はどのようなご研究をされているのですか。

佐伯教授:

大きな括りで言うと心理学を専門としているのですが、私はその中でも学習心理学が専門です。ハトのような、これまでの経験が行動に反映されるような動物を用いて実験しています。

たとえば条件づけという方法を使うのですが、まずハトがボタンをつつくと餌が出てくる装置を用います。右のボタンをつつくとすぐに1個 餌が出てきますが、左のボタンをつつくと5秒後に2個餌が出てくるという場合に、どちらを選ぶかという実験です。

このとき、ほとんどの場合、ハトは1個餌が出てくる方を選びます。つまり、5秒を待ってより多い餌を選ぶことができないということです。これは人間でも、今1万円もらうのと半年後に2万円をもらうだとどっちがいいかということと同じで、待たされると報酬の価値が下がるということです。心理学の学会の中には、このような動物を対象とした基礎研究の成果を人間の行動に応用するというものもあります。

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実験室内にある手作りの実験装置

 

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屋上のケージ室 (集団飼育用)

 

心理学教室の実験室にはこのほかにも、ネズミ (ラット)の飼育室や防音室、またハトが羽を伸ばせる屋上のケージ室など様々な設備が充実していました!

今回の取材では、リアルな移転作業の裏側や心理学教室での研究、実験室の様子などたくさんお伺いすることができました。
次の記事もお楽しみに!

〈2025年10月 インタビュアー:こゆ〉