宇宙機システムや搭載機器の試験検証技術に関する研究

衛星搭載機器はロケット打上げ時に過酷な機械環境(振動,衝撃,静荷重等)に晒されます.そのため,衛星搭載機器が打上げ時の機械環境に対して十分な耐性があるかどうかを地上で検証することになります.しかし,地上試験ではロケット打上げ時の環境を正確に再現することは難しくなります.そこで,我々は衛星搭載機器の機械環境試験の一つである衝撃試験に着目し,適切な衝撃負荷を与えることができる衝撃試験装置の開発を行っています.この研究は宇宙航空研究開発機構と共同で行っているものの一つです.

研究テーマの一例

  • 衝撃応答スペクトルを自在に調整可能な衝撃試験装置の開発
  • 部分構造合成法を利用した衝撃応答予測法の構築
  • 衝撃応答予測における適切なマージン値の設定法

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   衝撃試験装置を模擬した簡易モデルによるインパクト試験の様子(JAXAにて実施,2019)

参考文献

  1. 柳瀬恵一, 福田達輝, 岩佐貴史,``宇宙機搭載機器用機械的インパクト式衝撃試験における衝撃応答スペクトラ ムの予測および調整手法 ,'' 日本機械学会論文集,Vol. 87,  No. 896, 2021, p. 20-00354.
  2. 福田達輝, 柳瀬恵一,  岩佐貴史,``縮小インピーダンス法を用いた衝撃応答スペクトルの近似計算 ,'' 日本機械学会論文集,Vol. 87,  No. 896, 2021, p. 21-00036.
  3. 柳瀬恵一, 福田達輝, 岩佐貴史,``伝達関数合成法を用いた衝撃応答スペクトラムの予測における合成成分の選 択 ,'' 日本機械学会論文集,Vol. 87,  No. 894, 2021.
  4. K. Yanagase, T. Fukuda, T. Iwasa, Y. Obata, ``Study on the Tuning Method of Shock Test Condition for Spacecraft Instruments,'' Transactions of the Japan Society for Aeronautical and Space Sciences, Aerospace Technology Japan, Vol. 19, Issue 3, 2020, Pages 77-83.