お知らせ
2025年11月5日
- 研究室の活動
北村和津さんが「43rd WORKSHOP FOR URBAN PLANNING AND DESIGN OF CERGY-PONTOISE, ILE-DE-FRANCE」に参加しました
The River Seine as a Great Garden: The Sources
Ecology and habitability of the Seine and its tributaries
- 以下は北村和津さんの報告です
国際都市計画ワークショップ「43rd WORKSHOP FOR URBAN PLANNING AND DESIGN OF CERGY -PONTOISE, ILE-DE-FRANCE -The River Seine as a Great Garden: The Sources - Ecology and habitability of the Seine and its tributaries」(2025年9月9日~27日)に参加しました。テーマは「セーヌ川流域における生態系と居住性の両立」です。このプログラムは「Les Ateliers」という非営利組織が主催しています。世界各国から建築や都市計画、ランドスケープ、社会学など、さまざまな分野の学生や若手専門家が15名集まり、チームを組み、「セーヌ川流域の人間の活動と自然環境をどう共存させるか」について提案づくりを行いました。
最初の4日間はフィールドワークで、セーヌ川沿いの町や村をまわりながら、地域の人々の暮らしや文化、そして洪水や気候変動といった課題について学びました。パリ郊外を移動する中で、建物様式や自然環境の変化から、その土地特有の暮らしや景観を肌で感じることができました。
フィールドワークの後は、学校を拠点に約10日間、チーム作業に取り組みました。私たちのチームでは、異なる専門分野のメンバーと協力しながら、「水を脅威として捉えるのではなく、受け入れながら暮らす」という考え方をベースに、川沿いのまちの新しい環境を提案しました。それぞれの専門が交わることで、一人では思いつかない新しいアイデアが生まれていく過程はとても興味深かったです。
作業の合間には、それぞれの国の音楽を流したり、散歩に行ったりして、楽しい時間を過ごしました。こうした何気ない時間が、チームの信頼関係につながったと思います。
英語での議論やプレゼンテーションに苦労する場面もありましたが、メンバーとスケッチを描いたり、模型を作ったり、何度も話し合いを重ねる中で、アイデアを共有し、一つの提案を形にすることができました。言葉の壁を越えて協働する中で、表現やコミュニケーションの大切さを改めて実感しました。
最終日は国際的な審査員や行政の方々に向けてプレゼンを行い、貴重なフィードバックをいただきました。
また、期間中は宿舎で仲間と一緒にご飯を食べたり、パーティーをしたり、自国のお菓子をシェアしたりして、日常の中でも交流を深めることができました。メンバーと仲良くなれたことは、学びと同じくらい大切に感じています。Instagramなどを通じて、帰国後もやり取りが続いているのは嬉しいです。 異なる文化や価値観をもつ人たちと過ごした3週間は、本当に刺激的であっという間でした。日々のチームワークや交流を通して、自分の視野が広がり、「自然と共に生きる都市のあり方」をより深く考えるようになりました。この経験で得た多様な感性や気づきを今後の研究や実践にも生かしていきたいです。