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一昨年、昨年と新型コロナウイルス・パンデミックのため中止のやむなきに至った上方文化講座ですが、今年は3年ぶりに開催に漕ぎ着けました。8月24日(水)~26日(金)の3日間、本学学術情報総合センター10階大会議室を会場に、コロナ対応のため、受講生を大幅に絞り(市民50名、学生30名)、座席指定制を導入して実施。そうした制約の中、受講生は例年以上の熱心さで授業に取り組んでいました。 技芸員では桐竹勘十郎師が急遽遠隔出演となったのは残念でしたが、会場の竹本錣太夫師、鶴澤清介師とスクリーンの勘十郎師のお三方によって今回も興味深い芸談の数々が披露されました。「沼津の段」の実演では吉田勘市師が勘十郎師の代役をお務めくださり、吉田玉助師も加わって、見事な舞台となりました。 また最終日には、昨秋、重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定された勘十郎師に、本学の特別客員教授第1号にご就任いただくセレモニーを執り行いました。 授業内容は以下の通りです。
竹本錣太夫(太夫) 鶴澤清介(三味線) 桐竹勘十郎(人形遣い)
久堀裕朗 (日本近世文学) 齊藤紘子(日本近世史) 菅原真弓(日本美術史) 奥野久美子(日本近代文学) 海老根剛 (表象文化論)
(1)文楽案内―文楽座の150年―(久堀裕朗)(2)『伊賀越道中双六』解説(久堀裕朗)(3)人形浄瑠璃の「近代」が始まったころ─「無知な観客」の歴史にむけて─(海老根剛)(4)『伊賀越道中双六』講読①(久堀裕朗)
(1)『伊賀越道中双六』講読②(久堀裕朗)(2)荒木又右衛門もの講談本─「伊賀の水月」と漱石─(奥野久美子)(3)『伊賀越道中双六』──太夫・三味線の芸(竹本錣太夫・鶴澤清介)(4)『伊賀越道中双六』──太夫・三味線・人形の芸(竹本錣太夫・鶴澤清介・吉田勘市)
(1)17世紀大坂の武士・奉公人たちと芝居町(齊藤紘子)(2)描かれた『伊賀越道中双六』─明治の写楽・豊原国周の役者絵研究─(菅原真弓)(3)桐竹勘十郎師に聞く──実演をまじえて(桐竹勘十郎・吉田勘市)(4)文楽の至芸──太夫・三味線・人形、三業一体の舞台(竹本錣太夫・鶴澤清介・桐竹勘十郎・吉田勘市)
上方文化講座2022チラシ (2.7MB)