お知らせ

2024年4月30日

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緒方康介 教授の査読論文が学術誌『犯罪学雑誌』に掲載されました。

研究概要

 大学における「犯罪心理学」は国家資格(公認心理師)の前後で変化し始めています。対人援助の専門職を想定した資格養成を念頭に置くと,臨床心理学的色彩の濃い犯罪心理学の授業が展開されてしまうきらいがあります。そのため本研究では,本来大学生が授業に期待している犯罪心理学のイメージを調査しました。大学生137名に質問紙調査を実施して,テキストマイニングとベイズファクタを用いて統計的に解析したところ,(臨床心理学には期待していないが)犯罪心理学に期待しているテーマとして,「プロファイリング」,「犯行動機の解明」,「ポリグラフ検査」が抽出されました。こうしたテーマは,近年の国家資格養成科目「司法・犯罪心理学」において,必ずしも重視されているとはいえません。犯罪心理学は臨床心理学の単なる実践領域ではありません。このことを踏まえて,学問の発展ならびに大学における授業の多様性を確保する必要性が議論されました。

 

掲載誌情報

 雑誌名:犯罪学雑誌(日本犯罪学会)

 論文名:犯罪心理学の授業に大学生が期待することー臨床心理学との比較を通して-

 著 者:緒方康介

日本犯罪学会のHP
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該当するSDGs

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