野外観測サイト
堺市役所高層館屋上のアンテナ棟、地上110 mの地点で大都市空からのCO2・CH4排出量、エネルギー交換のメカニズムを探るために、渦相関法による連続観測を実施しています。温室効果ガス排出量の一日の変化、週内変化、季節による変化など興味深いデータが取得されつつあります。ここでの観測は、堺市役所の協力の下で進めています。
観測状況:2008年 ~ 継続中
紹介記事:AsiaFlux NewsLetter 公開データ AsiaFlux : SAC
柑橘園跡地の耕作放棄地で、草地管理に伴う都市緑地の熱環境緩和機能やCO2収支への影響を評価するために、渦相関法による連続観測を実施しています。月一回程度の草刈りに合わせて、刈り取り法による植生調査なども実施しています。
観測状況:2022年 ~ 継続中
府大池 (園池)
大学構内のため池で、ため池からのCH4排出量や、CO2交換量、また暑熱環境緩和機能の評価のため、渦相関法によるフラックス観測を実施しています。ため池は、CO2を吸収し、CH4を排出していると考えられますが、正味の温室効果ガス収支がどうなっているか、また陸化しつつあるこのため池の生物地球化学循環を明らかにします。
観測状況:2025年 ~ 継続中
大阪工業大学梅田キャンパス
大都市中心部からのCH4排出量や、CO2交換量、熱交換量、地表面粗度の実態を調べるために、大阪工業大学梅田ンキャンパスの屋上において、渦相関法によるフラックスと気象の観測を実施しています。巨大なビル群において渦相関法によるフラックス観測ができるのか、また、接地層の法則が成り立つのか、大都市中心部からどの程度の温室効果ガスが排出されているかを明らかにします。観測は、大阪工業大学の協力のもとに実施しています。
観測状況:2026年 ~ 継続中
大阪公立大学B11棟
堺市役所での観測と連携して一般気象や建物屋上の熱収支等の観測を行っています。2008~2014年3月まではB4棟の屋上で観測をし、2014年4月以降はB11棟の屋上で観測を実施しています。2015年までは渦相関法によるフラックス観測は目的に応じて短期間実施していましたが、2015年以降はCO2、エネルギーのフラックスを連続的に観測しています。
観測状況:2008年 ~ 継続中
北極域の森林の温室効果気体の収支をモニタリングするために、アラスカ大学・国際北極圏研究センターとの共同研究のもとCO2、メタン、エネルギーフラックスの連続観測を行っています。2004~2008年には私もアラスカ大学に勤務し観測研究に携わっていました。今でも年に1回、学生と共に現地に滞在し、長期観測を維持しています。CO2収支の10年間変動など非常に興味深いデータが取得され続けています。
観測状況:2003年 ~ 継続中
研究成果:4, 5, 6, 7, 8, 9, 14, 15, 18, 21, 22, 24, 25, 30, 32, 36, 39, 44, 47, 48, 49, 57, 59, 62, 65, 66
紹介記事:AsiaFlux NewsLetter 公開データ AmeriFlux : US-Uaf
アラスカ・森林火災跡地 (PF)
アラスカでは近年、大規模な森林火災が多発しているといわれます。森林火災からの植物回復過程においてCO2収支やエネルギー収支がどのように変化し、回復していくかを明らかにするために、アラスカのPokar Flat Research Range内の焼跡で渦相関法によるフラックス観測を連続的に行っています。この森林は2004年の火災から10年以上が経過し、落葉広葉樹が遷移してきているステージの焼け跡です。観測は、アラスカ大学の協力の下で進めています。
観測状況:2008年 ~ 継続中
研究成果:18, 25, 28, 30, 36, 37, 39, 54, 56, 59, 65, 66
紹介記事:AsiaFlux NewsLetter AmeriFlux : US-Rpf
京都府木津川市山城町にある二次林です。ここでも、森林群落スケールでのメタン吸収量を定量評価するための連続観測を実施しています。2014年に双曲線簡易渦集積法、濃度プロファイル法、閉鎖型自動開閉チャンバー法を統合した計測システムを導入し、メタンフラックスの連続観測を続けています。ここでの観測は、森林総合研究所との共同研究で実施されています。
観測状況:2014年 ~ 継続中
山梨県富士吉田市の富士北麓にあるカラマツ人工林です。ここでは、森林群落スケールでのメタン吸収量を定量評価するための連続観測を実施しています。2008年から観測を実施していますが、2011年に双曲線簡易渦集積法による計測システム、2012年に閉鎖型自動開閉チャンバー法による計測システムを新たに導入し、観測体制を強化して連続観測をしています。これまでに、この森林が夏季に多くメタンを吸収すること、また地温の上昇、土壌水分の低下で吸収量が増加することなどが分かってきています。ここでの観測は、国立環境研究所・地球環境観測センターとの共同研究で実施されています。
観測状況:2008年 ~ 継続中
継続中 研究成果:16, 20, 24, 29, 33, 40, 45, 58
北海道の北部に位置する天塩町にある北海道大学天塩演習林内でも、森林群落スケールでのメタン吸収量を定量評価するための連続観測を実施しています。2013年に双曲線簡易渦集積法、濃度プロファイル法、閉鎖型自動開閉チャンバー法を統合した計測システムを導入し、メタンフラックスの連続観測をしています。この森林は、2002年までは針広混合林からなる極相林でしたが、2003年に皆伐してカラマツを植林したため現在、10年生程度のカラマツの若木が育っています。植林後、森林が成長していく過程で森林のメタン収支がどのように変化していくかをモニタリングすることを目的として観測を実施しています。ここでの観測は、北海道大学・北方生物圏フィールド科学センターとの共同研究で実施されています。
観測状況:2013年 ~ (観測機器の不調により中段)
北海道美唄市に残された高層湿原です。この湿原は、農地開拓によって失われた石狩泥炭地とよばれる広大な湿原の一部で、農耕地の中に保全された形でわずかに残 されています。ミズゴケからなる高層湿原にササが周囲から侵入してきています。ここでは2015年の春から湿原からのメタン放出量を評価するために、渦相 関法によるメタンフラックスの観測を連続的に行っています。ここでの観測は、北海道農業研究センターと北海道大学との共同研究で実施されています。
観測状況:2015年~2020年 (観測終了)
AsiaFlux : BBY European Flux Database Cluster : JP-BBY
都市公園のもつ都市のCO2放出緩和機能やヒートアイランド緩和機能を探るために、堺市内にある大泉緑地公園において渦相関法を用いたフラックス観測を行っています。公園内の樹木の展葉とあわせたCO2吸収など、興味深いデータが取得されました。
観測状況:2014年 ~ 2015年3月 (観測終了)
研究成果:50, 64 公開データ AsiaFlux : IZM
アラスカ・森林火災跡地 (CR)
森林火災後の遷移初期においてCO2やエネルギーフラックスが火災前と比べてどのように変わるのかを明らかにするために、観測を行いました。アラスカのCascaden Ridge において2010年に森林火災で焼失したクロトウヒ林跡地において森林火災の翌年から火災後4年後までの4年間連続観測を行いました。
観測状況:2011年 ~ 2014年 (観測終了)
AmeriFlux : US-Fcr
北米大陸最北端のバロウ周辺のツンドラのサイトです。このサイトは、アラスカ大学・国際北極圏研究センター、農業環境技術研究所等の共同研究のもと運営されていました。私はアラスカ大学に勤務していた際、サイトのメンテナンス等に携わらせて頂きました。
観測状況:2004年 ~ 2005年 (観測終了) (観測は1999年から実施されていました。)
おおよそ50年生のヒノキ人工林です。山間地の複雑地形上に植栽されている森林です。本研究グループでは、京都大学・森林水文学研究室の協力のもと、先代の先生が在籍のころからCO2やエネルギーフラックス、複雑地形における乱流フラックスの特徴、フラックス観測手法の開発など、様々な切り口で観測が行われてきました。私も卒業論文、修士論文の研究等で観測にかかわらせてもらいました。現在は、観測中断中ですが新たなテーマが見つけて、観測を再開したいと思っています。
観測状況:2001年 ~ 2014年 (断続的に実施・参加、現在中断) (観測は京大により現在も継続的に実施中)
北海道苫小牧市に位置するカラマツ人工林です。フラックス観測には大変理想的な水平方向に一様な森林で、2000年に国立環境研究所によって設置されましたが、2004年の爆弾低気圧によって観測タワーとカラマツごと倒壊してしまいました。現在は、北大の研究グループが風倒害からの回復過程を調べるべく、フラックス観測が継続されています。私は、2000年、2001年に卒業研究、修士研究の一貫として観測に携わらせて頂きました。
観測状況:2000年 ~ 2001年(2年間のみ参加; 国立環境研究所により現在も観測継続中)