ナスの分子育種研究
遺伝子組換え技術あるいはゲノム編集技術を使って主に2つの研究を行っています。
1)β-カロテンを高蓄積するナスの作出
ビタミンA欠乏症の克服を目的に開発されたイネ(ゴールデンライス)と害虫抵抗性ナス(Btナス)の商業栽培がフィリピンで承認されています。私たちはβ-カロテンを高蓄積するナスのフィリピン等の東南アジアにおいて商業栽培することを目標としています。すでに、元のナスよりもβ-カロテン含量が30倍高いナスの作出に成功していますが、さらに含有量を向上させる取り組みを行っています。
2)水ナスの多汁性形質を決定する遺伝子の機能解析
水ナスは絞ると水分が滴り落ちるという多汁性形質を持っています。しかし、必ずしも水分が多いわけでは無く、細胞がつぶれやすいようです。大阪環境農業水産総合研究所との共同研究で水ナスの多汁性形質を決定すると考えられている遺伝子の機能解析を遺伝子組換え、ゲノム編集により行っています。