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2025年10月6日
- 経済学
- 在学生
「とりあえずやってみる」、経験値を上げて成長につなげたい/経済学部 野中 陽向さん
大阪市立大学と大阪府立大学が2022年4月に統合し、誕生した大阪公立大学。
その一期生である野中さんに、大学での学びや学生時代に取り組んだこと、今後やりたいことなど、就職活動(以下、「就活」)を振り返りながら、キャリアに対する思いを伺いました。

PROFILE
野中 陽向(のなか ひなた)
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経済学部経済学科4年生
※所属・学年は取材当時
内定先 総合機械メーカー
Q 本学への進学を決めた理由を教えてください。
理由の一つに、地元である大阪で経済学を学びたいという思いがあったからです。また、国内最大規模の公立大学である大阪公立大学に入学すれば、さまざまな人との交流機会が得られるのではと期待し、進学を決めました。
Q 進学してからの率直な感想は。
少人数教育が重視されており、教員と学生の距離が近く、自分の学びたいことをとことん応援してもらえる環境に満足しています。
大学の統合によって、就活や自習などで使用できるキャンパスが増えたことも利点だと感じています。実際に就活で会社説明会やインターンシップに参加したときには、家から近いキャンパスの施設を利用していました。
Q 経済学部の授業で印象に残った授業はありますか。
証券会社の現役社員による、社会保険制度や株式・債券投資、投資のリスク&リターンの考え方についての講義です。理論だけではなく、実践的な視点から学ぶことができ、身の回りの社会や経済の動きを深く理解し、自分なりの視点でさまざまな問題について考えるきっかけとなりました。

Q ゼミでの研究テーマは。
所属するゼミでは、日常生活で疑問に思ったことや興味のあることを自由に研究できます。私は、サブスクリプションサービスが現代の音楽にどのような影響を与えているかをテーマにチームで研究しました。神戸大学や広島大学など他大学との合同研究発表会では、刺激を受けながらも交流を楽しみ、発表後の達成感も大きく、貴重な経験となりました。
Q 大学での過ごし方や取り組んでいることを教えてください。
大学時代は、時間や体力など比較的に余裕がある時期だと思うので、勉学以外でも今しかできない体験をしよう、興味のあることはまずやってみようと心がけていました。たとえば、授業終わりに友人と杉本キャンパスから徒歩で生駒山の山頂を目指したり、全国を旅したり。
他には、飲食店のキッチンスタッフや塾の講師、カフェでの接客業、選挙事務など多種多様なアルバイトを経験しました。こうした経験が就活の面接などに活きたと思います。
また、大学から始めた筋力トレーニングでは、目標であるベンチプレス100kgの挙上に成功しました。目標を達成するまでに約2年間かかりましたが、粘り強く取り組み続けることの大切さを実感しました。

Q 就活を通じて感じた不安や苦労、そしてそれをどう乗り越えたかを教えてください。
授業の課題やゼミの活動などに取り組んでいたので、就活を意識した生活をスタートするのが周りより遅くなってしまい、何から手を付けてよいかわからず戸惑いました。また、インターンシップにも参加してみたものの、自分の準備不足や経験不足を痛感し、他の参加者のレベルの高さに尻込みしてしまうこともありました。そこで、他大学に通っている高校時代の友人に連絡を取るなどして、とにかく情報収集に努めました。
ゴールが見えない活動にストレスを感じることもありましたが、就活中でないと話せないような人生経験豊富な企業の役員や管理職の方と直接お話しできたことは貴重な経験となりました。
また、市大と府大の統合によってOB・OGの層が広がったことも心強く感じていました。大学の一期生は珍しいので、自己紹介の「つかみ」にしていました。
Q 内定先の企業に入社を決めた理由と将来のキャリアプランについて教えてください。
農業を通じて人々の豊かな暮らしを支えるなど、興味のある事業を展開している点が決め手でした。お米が大好きなので、農業生産者を支える仕事に携わりたいという思いもありました。また、仕事以外の時間も大切にして、メリハリをつけて働きたいと考えていたので、福利厚生などの待遇面も会社を選ぶ基準としていました。
今後は、大学生活で培った知識を活かして、財務的な側面から企業価値を守る業務にも携わってみたいです。何事にも臆せずにまずはやってみる、常に挑戦する姿勢を持ち続けたいと考えています。
Q 最後に就活を控える後輩へメッセージをお願いします。
とりあえずやってみるという行動力が就活において大切だと思います。学生生活が忙しくても隙を見つけて、インターンシップや企業の説明会などにまず参加してみてください。上手くいかなくても、さまざまな経験がのちのち活きて、自分自身の成長にもつながると思います。就活において一番大切なのは、「経験を積み重ねること」。就活を通じて一番感じたことです。
そして、困ったら誰かに頼ってください。大学のキャリア支援室でも保護者でも友人でも誰でもいい。いろいろな立場の方から意見をもらうことで、自分自身の考えを他者の視点から客観的に整理でき、自分のやるべきことや、やりたいことが見えてくると思います。