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2025年10月14日

  • 商学/経営学
  • 在学生

「今しかできないこと」を全力で楽しみ、就職活動の糧に。/商学部 川本 一葉さん

大阪市立大学と大阪府立大学が20224月に統合し、誕生した大阪公立大学。
その一期生である川本さんに、本学での学びや学生時代に取り組んだこと、就職活動(以下、「就活」)を振り返りながら、今後のキャリアに対する思いについて伺いました。

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PROFILE

川本 一葉(かわもと かずは)

  • 商学部公共経営学科4年生
    内定先 非鉄金属メーカー

    ※所属・学年は取材当時

Q 本学を志望したきっかけを教えてください。

高校生のときに参加したオンラインオープンキャンパスがきっかけです。
大阪市立大学(当時)の商学部の学生の方と少人数のグループワークで、商品を企画する模擬授業を体験したのがとても楽しくて。コロナ禍でオンライン形式だったので、対面よりも緊張せずに話すことができ、実際に通学されている大学生の先輩との距離が身近に感じられ、この大学に入学したいと思いました。

Q 商学部に進学してからの率直な感想は。

学生数の多い学部ですが、少人数教育に力を入れ、実践的な学びに重きを置いているのが魅力的です。初年次ゼミナールやキャリアデザイン演習、プロジェクトゼミナールなど、低年次から少人数でのグループワーク形式の授業が多く開講されていて、学生同士だけでなく教員とも距離が近い環境で学べるのが良かったです。

Q 印象に残っている授業はありますか。

オープンキャンパスを企画運営するプロジェクトゼミナールの授業です。
授業は、企画運営をSNS班、広報班、総務班などに分かれて進めます。私は、大学の魅力についてプレゼンするプレゼン班に所属し、オープンキャンパス当日は約1200人の前で発表をしました。高校生の時の参加者としての視点を活かしながら、「高校生に興味を持ってもらえるような大学の魅力の伝え方」をメンバーと試行錯誤しました。2年連続で同授業を受講しましたが、2年目にはサポートする側も経験し、自分自身大きな学びとなったと思います。

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Q 所属するゼミについて教えてください。

実践的なマーケティング活動重視のゼミに所属しています。ゼミでは、企業の現役社員の方に事業のプロモーションをしたり、企業の商材を活かした新商品を企画し発表するビジネスコンテストに出場しました。チームで一から企画を立案することも大変でしたが、なにより現役社員の方を相手に説得力のあるプレゼンをすることに苦労しました。
学生のうちからビジネスの現場に入り、現場が抱える課題に向き合うことができる授業は貴重な経験で、就活での自分自身のキャリアに対する方向性を決めるきっかけにもなりました。

Q サークルには入っていますか。

杉本キャンパス大学祭実行委員会と軽音サークルに所属しています。
大学祭実行委員会では、既存企画のリーダーを担当しました。コロナ禍での来場者の落ち込みを取り戻すため、コロナ禍特有のルールの緩和や広報宣伝への注力に取り組みました。また、地域の子どもたちをターゲットとした新規企画も打ち出しました。新規企画により、来場者が増え、その企画は今も後輩に引き継がれています。
少人数の組織のため、調整などで苦労することもありましたが、実行委員みんなで協力し、乗り越えたことは大切な思い出です。メンバーとともに活動できたことは大学生活で一番の誇りだと思っています。
軽音サークルでは、初めてギターに挑戦し、大学祭でのステージやライブに出演しました。ステージで演奏するのは高校生の時からの夢だったので、叶えることができて嬉しかったです。サークルは、好きなメンバーとライブ毎に自由にバンドを組むことができるので、さまざまな人と交流ができて楽しかったです。ギターも日々の練習で成長を実感できるようになり、今ではそれが楽しくて練習を続けています。

kawamoto_daigakusai杉本キャンパス大学祭実行委員会での活動の様子

Q 就活を振り返って感じたことを教えてください。

最初は、どのように就活を始めたらいいのか漠然としており、企業説明会や仕事体験会などに参加しても、「本当に意味があるのだろうか」と自問自答を繰り返す日々でした。
出口も見えず、精神的な面での自分自身との向き合い方について考えさせられることが多かったように思います。
また、大阪公立大学としての採用実績がない中、社会的な評価がどのくらいなのか手探りの状態で活動していました。特に、関東地方に拠点を置く企業はあまり大学の統合について知られていないように感じました。
ただ、統合自体が珍しいことでもあるので、面接のときにはあえて話題に出すことで、興味をもってもらう1つの材料としていました。

Q 就活で印象に残っていることはありますか。

当初、就活はコスパの悪いイベントだと思っていました。何十社も説明会に行って、エントリーシートもたくさん書いて、面接を何度も受けに行っても、最終的に入社するのは一社。こんなにも時間と労力をかけているのに、と思うと楽しめなくなりました。そんな時に友人に言われたのは、「企業を学生の目線で選べる機会なんて最初で最後だから、思う存分探し尽くしたほうが得ではないか」ということでした。確かにフラットな目線で企業を探して、仕事を体験できるのは就活の時期だけだな、と。そう思えたら気持ちが少し楽になりました。

Q 企業を選ぶときに重視したことを教えてください。

高校生の時から、商品企画やマーケティングに興味があったので、業界はメーカーに絞っていました。将来的に日本製品を世界中に広められるような仕事に携わりたいという思いがあるので、伝統的な技術を持ち、海外に展開していること、消費者向けの商材を扱う企業をメインに就活しました。
入社を決めた企業は、世界約70カ国と地域に事業を展開しており、自分が興味のある商材を扱っていたことと、挑戦を後押しする社風に惹かれました。
今後は、営業の経験を積みながら、マーケティングや商品企画にも携わり、海外でグローバルマーケティングに挑戦したいと思っています。夢は大きく、ということで、世界中で愛用される日本の商品を企画したいです。また、仕事を通じてさまざまな業種やバックグラウンドを持つ人と交流し、自分自身の視野を広げて価値観をアップデートさせ、生涯成長し続けたいと考えています。

Q 最後に就活を控える後輩へメッセージをお願いします。

就活は、企業と自分とのマッチングであり、相性を相互に確かめる活動だと思っています。次の選考に進めなくてもあまり気にせず、逆に合わなかったという違和感を大切にして企業を見極めたらいい。「選ぶ側でもある」ということを忘れず、合うか合わないかを確かめるくらいの楽な気持ちで臨んでほしいです。
大学時代は人生において極めて貴重な時間です。就活ももちろん大事ですが、それ以上に今しかできないことを楽しんでほしいです。私自身も就活が始まるギリギリまで大学祭実行委員会と軽音サークルの活動に全力を注ぎました。その時の経験が自分を成長させてくれて、就活でも堂々と自信を持ってアピールできるポイントになりました。就活は早期・長期化していますが、大学生活の間に経験したことがのちのち活きてくるはずです。
いま、何を優先するのか、何を頑張るのか、何を楽しむのか、ぜひ立ち止まって考えてみてください。