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2025年12月1日
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学生時代を捧げた硬式野球部での活動から切り拓いたキャリアデザイン/生活科学部 松浦 由芽さん
大阪市立大学と大阪府立大学が2022年4月に統合し、誕生した大阪公立大学。
その一期生である松浦さんに、本学での学びや硬式野球部のマネージャーとしての活動、就職活動を振り返りながら、今後のキャリアに対する思いについて伺いました。

PROFILE
松浦 由芽(まつうら ゆめ)
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生活科学部人間福祉学科4年生
内定先 金融機関※所属・学年は取材当時
Q 本学を志望したきっかけを教えてください。
出身は高知市なのですが、四国内だと自宅から通える大学も少なく、なんとなく本州に憧れもあって、帰省もしやすい距離であるということから大阪公立大学に進学しました。また、なかなか経験できない、大学の一期生になることができるという点と、国内最大規模の公立総合大学の多様な分野にわたる学びの幅広さにも魅力を感じました。
Q 生活科学部人間福祉学科での学びについて教えて下さい。
生活科学部は、学びの分野が幅広く、特に人間福祉学科は身近なものから社会政策まで学べ、普段当たり前に過ごしている日常生活から、新たな気づきや発見があるのではないかと思い、志望しました。
学科の魅力は、社会福祉や心理などを総合的な視野で学べる点です。「人」に焦点を当てるので、人に対する観察力やコミュニケーション能力が身に付いたと思います。
授業は、グループワークが多く、学科も50人弱と少人数なので、教員や学生同士の距離がとても近いのも魅力です。
社会福祉士養成課程の学生が履修するソーシャルワーク演習では、具体的な事例の検討を通してのディスカッションやゲスト講義なども多く、自分自身の物の捉え方や価値観が変わったと思います。
Q 印象に残っている授業はありますか。
社会福祉士の国家試験の受験資格のための実習が印象に残っています。
3年生のときに行きましたが、2カ所で実施された実習のうち、社会福祉協議会には1カ月間通い、面談現場への同行やこども食堂への訪問などいろいろな経験をさせていただきました。面談現場では、授業で学んでいた面接技法などが実際にどのように現場で使われているかを観察しました。こども食堂などの地域福祉活動では、参加者だけではなく、担い手の方々がどのような思いで活動されているのかを聞くことができました。毎日の実習日誌の提出など大変なこともありましたが、他大学の学生とも交流ができ、全体を通してみると楽しかったです。最終日には、各自の実習成果をスライドで発表する場があったのですが、そこでも学ぶことがたくさんありました。実習後にみんなで打ち上げに行ったのもいい思い出です。

Q サークルには入っていますか。
4年生の春に引退しましたが、1年生から硬式野球部のマネージャーをしていました。
マネージャーになったきっかけは、中学2年生のときにたまたま高校野球の県大会を見て高校野球にはまったことです。
トーナメント戦で勝ち進んでいく一発勝負の重みとか、試合の緊張感とか、アマチュア野球のドラマ性に取りつかれたんです。
中高一貫の学校だったので、中学3年生から高校3年生まで応援部に所属し、高校の野球部を応援していましたが、野球部のマネージャーに憧れがあって、大学では硬式野球部のマネージャーになりたいと思っていました。高校は野球の名門校だったのですが、甲子園に行けなかったので、大学では東京の神宮球場に行けたらいいな、という思いがありました。
Q 硬式野球部は、2023年6月開催の第72回全日本大学野球選手権大会へ出場しました。
とにかく嬉しかったです!硬式野球部のマネージャー業には学生生活を一番捧げていたと思います。
大阪市立大学と大阪府立大学の歴史を合わせても初の快挙だったので、その歴史的瞬間に現役部員として携われたことは貴重な体験です。出場にあたり、寄附の主担当として、卒業生や部員の家族から沢山のお祝いのメッセージや激励のお言葉をいただきました。SNSもフォロワー数が一気に増えたり、たくさんのコメントを頂いたり、こんなにも多くの方々に応援してもらっているんだと実感しました。
神宮球場での試合では受付を担当し、応援してくださっている方々と直接言葉を交わすことができて嬉しかったです。
硬式野球部での活動の様子Q 硬式野球部のマネージャーの活動について教えてください。
仕事内容は幅広く、練習補助のほかに、SNS運営やOB会対応を主に担当していました。
SNS運営では、Instagramの運営やリーグ優勝時の記念動画の作成などをしていました。デザインにこだわり、複数の編集アプリを用いて時間をかけて作成した記念動画は、祝勝会でサプライズ公開し、先輩方がとても感動してくれました。
OB会対応では、役員と連携して、会費や名簿の管理やOBOGへの個別対応などをしていました。私一人の言動でOBOGから現役部員への信頼度が変わってくるので、丁寧な対応を心掛けていました。
Q 就職活動について教えてください。
就職活動を始めたのは遅く、業界を絞らずにさまざまな業界に応募していましたが、結果的に自分に合うと感じた企業から内定をいただくことができました。
Q 最終的に内定先の企業に決めたポイントは。
一番の理由は、大好きな社会人野球の企業チームがあることです。今年の社会人野球日本選手権では、選手たちをサポートするもう一人のチームメンバーと呼ばれる「ダイヤモンドサポーター」を内定者として担わせていただきました。試合当日は、ベンチに入って応援しましたが、とても緊張しました。選手の皆さんが優しく声をかけてくださり、先輩の格好いい姿を見て、自分も入行して頑張ろうという気持ちがより強くなりました。また来年もダイヤモンドサポーターになって今年のリベンジがしたいです。
あとは、面接のときに自分の素の部分を認めてくれて、受け入れてもらえたと感じたことが大きかったです。内定先企業は、お客さまをはじめ地域の方々に家族のように信頼される存在だと思ったのも大きな理由です。
Q 将来のキャリアプランについて教えてください。
入行して3年は基礎スキルの習得期間になりますが、将来的には法人営業の道に進みたいと思っています。
大学で社会福祉を学んだ知識を生かして、社会福祉法人などの経営面でのサポートや、人事部などで障がい者雇用やどんな人でも働きやすい職場づくりなどに携わりたいと考えています。
実習を通して、社会福祉の業界で活躍するのは難しいかなと感じたのですが、その業界以外でも自分が学生時代に得た知識や経験を生かしたいです。
Q 最後に受験生や高校生へメッセージをお願いします。
大阪公立大学には、やりたいこととかやってみたいことを結構自由に何でもできる環境が整っていると感じています。森之宮キャンパスも新たに開設されたので、これから入学する高校生は私たち以上に選択肢と環境が与えられているのではないでしょうか。その環境を生かしてどんどん挑戦していってほしいなと思います。