8. 細菌の自殺誘発殺菌法の開発とその誘発要因としてのDNA分解酵素群および自己溶解酵素群の活性化と細胞死

 真核生物ではアポトーシスという現象が知られていますが、細菌でも芽胞形成過程の母細胞死滅などいくつかの例がそれに該当すると考えられています。

 微生物制御研究センターでは、枯草菌において物理的、化学的誘発作用を受けたときに細胞障害に起因するDNA分解酵素や細胞壁分解酵素の活性化に基づく生物的な細胞死が発生することを報告しており、その分子機構の詳細について検討しています。

  また、この原理を積極的に応用して、細菌細胞に自己崩壊を誘発して殺滅する殺菌法、すなわち自殺殺菌法を提唱し、その有用性について検討しています。