お知らせ
2025年8月25日
- 報告
- 博学連携
【開催報告】「全国同時七夕講演会2025」大阪市立科学館で開催しました!
2025年7月26日(土)、大阪市博物館機構との包括連携協定に基づく博学連携事業の一環として、大阪市立科学館プラネタリウムにて「全国同時七夕講演会2025」を開催しました。
今年は、宇宙の最先端の研究分野である「重力波観測」に焦点を当て、プラネタリウムの特別上映と講演の二部構成で、宇宙の壮大な謎に迫りました。
前半には、2022年にリニューアルされたプラネタリウムにて「宇宙・究極観測~探せ!ブラックホール~」を上映し、大阪市立科学館の学芸員による解説のもと、迫力ある映像で参加者に宇宙の魅力を伝えました。
続く講演では、大阪公立大学大学院理学研究科教授/南部陽一郎物理学研究所所長の神田展行先生が講師を務め、「重力波観測の過去、現在、そして未来」と題し、アインシュタインによる重力波の理論的予言から、LIGOによる初観測の意義、さらにKAGRAなど最新の重力波望遠鏡による現在の研究動向まで幅広く解説しました。会場では中性子星連星合体による重力波の「音」なども再生され、臨場感あふれる体験となりました。
神田先生は「遠くを見るということは、過去を見るということである」と語り、宇宙の初期を解き明かす重力波への期待を述べました。そして、KAGRAの活躍に期待してほしいと締めくくりました。
講演後には、南部陽一郎物理学研究所特任教授/大阪市立大学名誉教授の石原秀樹先生が進行役を務めた質疑応答の時間も設けられ、来場者から多くの質問が寄せられました。
本講演会は、会場を埋め尽くした熱心な聴講者のもと盛況のうちに終了しました。重力波観測を通じた宇宙の理解が深まるとともに、未来の天文学への期待が高まるひとときとなりました。