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2025年6月30日
都市科学・防災研究センターの橋本 裕之客員研究員が、EXPOアリーナ「Matsuri」で開催された『東北四季の彩り&東北絆まつり』で鵜鳥神楽に出演
都市科学・防災研究センターの橋本 裕之客員研究員が、2025年6月14日(土)・15日(日)にEXPOアリーナ「Matsuri」で開催された『東北四季の彩り&東北絆まつり』において、国の重要無形民俗文化財に指定されている「鵜鳥神楽(うのとりかぐら)」に出演しました。
鵜鳥神楽は、岩手県普代村の鵜鳥神社に伝わる山伏神楽の一種で、神霊を宿した獅子頭「権現様」を中心に、大漁成就や五穀豊穣、家内安全などを祈願して三陸沿岸部を巡行します。
民俗学・演劇学を専門とし、坐摩神社の権禰宜も務める橋本客員研究員は、2011年の東日本大震災以降、被災地の民俗芸能復興をテーマに、普代村の文化資源である鵜鳥神楽の継承に関する調査や支援活動を続けてきました。
2日目のステージでは、恵比須が鯛を釣り上げる所作を演じる「恵比須舞」が披露され、橋本客員研究員も鵜鳥神楽保存会の一員として鉦囃子を担当。鵜鳥神楽保存会の高屋敷眞作会長は、「皆さんの心に残る舞になったのではないかと思います。ぜひ岩手県に足を運び、本場の鵜鳥神楽をご覧いただきたい」と語り、伝統文化への理解と関心を呼びかけました。
橋本客員研究員のコメント
私は東日本大震災を契機として鵜鳥神楽を支援する活動に従事しました。そして、以降も長年にわたって神楽子として参加してきたのですが、鵜鳥神楽が国重要無形民俗文化財指定10周年を迎えた今年、大阪・関西万博に出演するという栄誉に浴したため、現在は大阪に在住する私も参加することができたわけです。鵜鳥神楽は東日本大震災以降、何度か関西において上演する機会に恵まれました。それは被災した三陸沿岸部の民俗芸能を支援する活動の一環でしたが、同時に鵜鳥神楽を介して東北と関西が交流する契機としても重要でした。といっても、最近こそすっかりご無沙汰でしたので、代替わりして若返った鵜鳥神楽の現在を披露することができたのは望外の喜びでした。今回の大阪・関西万博公演を通して、数多くの方々に鵜鳥神楽の存在を知っていただき、その魅力を世界に発信する第一歩を踏み出すことができたと感じています。
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広報課
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