WEB提案箱
2026年6月2日
- その他
- 2026年度
《博士後期課程の学生への経済的支援の打ち切りについて》
提案内容
提案日 2026/4/27(月)
《博士後期課程の学生への経済的支援の打ち切りについて》
今年度からの博士後期課程の学生への経済的支援の縮小措置に関して、以下の点について改善もしくは説明を求めます。
- 授業料減免制度の打ち切りについて
2025年度までは申請対象であった制度が2026年度より申請すらできない状況となりました。私を含む学生は減免制度の支援を前提として、経済的不安を抱えた中で博士後期課程への進学を決めています。そのため、制度の突然の打ち切りは重大な問題であると受け止めております。
- SPRING採用者に対する研究奨励費の削減、廃止について
研究奨励金に関しても1.の授業料減免制度と同様に2026年度より半額支給、2027年度以降は原則廃止されるとの告示がありました。研究に専念できる環境づくりを支援するための制度にもかかわらず、本奨励金の廃止は学生の研究意欲と生活水準を低下させる措置であると考えております。
そのため、1, 2を通して新たな経済支援策、または2025年度までの支援の継続等をご検討をお願いします。
- SPRING事業と学振DCとの格差の拡大への対応について
1や2で挙げた経済的支援の打ち切り措置を行ったにもかかわらず、本学のSPRING事業では年額210万(月額17.5万円)の支援額が据え置きとなっております。一方で、学振DCでは昨年度より月額22.7万円と年額にして60万円以上の差があります。同額を要求するわけではありませんが、昨今の急激な物価高により最低限の生活と研究環境を維持することが困難な現状が出てくる可能性が多くあると考えております。
そのため、現状の問題点を考慮した支援額の増額の検討と対応をお願いいたします。
- 制度変更に関する周知の遅れについて
上記1, 2のアナウンスは昨年度3月中旬と、博士前期課程2年生にとっては進路変更が不可能な時期に行われました。学生の生活に直結する変更であるにもかかわらず、事前の周知や説明がなかったことは大学への不信感につながっています。
今後が学生の進路へ影響を及ぼすような制度の変更を行う際の事前の周知や、説明の場を設けるようにお願いいたします。
これらに関して大阪府市や国の方針、予算決定に基づくものであることは理解しておりますが、「本学は世界に通用する高度な研究力を基盤とした国際競争力の強化を目指すところであり、次世代の研究を担う大学院博士後期(博士)課程の学生は、本学の研究活動を活性化・発展させるうえで、重要な役割が期待されている。」といった文言のみで、支援を減らしていくということは学生の生活水準の低下、研究力の低下につながると思いますので、何卒ご検討のほどよろしくお願いいたします。
回答
このたびは、博士後期課程学生への経済的支援に関する貴重なご意見をお寄せいただき、誠にありがとうございます。
まず、授業料減免制度および研究奨励金制度の見直しについてご説明いたします。
これまで博士後期課程の学生は、授業料減免制度と研究奨励金制度の双方に申請が可能であり、結果としていずれか有利な制度が適用される仕組みとなっておりました。一方で、両制度への申請手続きが学生にとって負担となっているとの課題もありました。
こうした状況を踏まえ、申請手続きの負担軽減および支援の一元化を目的として、支援を「研究奨励金」に統合する見直しを行い、授業料減免制度については博士後期課程学生を対象外とする変更を行いました。
また、研究奨励金制度については、限られた財源の中で将来的にも制度を維持していく必要があることから、他制度による支援を受けている方を対象外とする見直しを行っております。ただし、今回の変更が学生の皆様に与える影響の大きさを踏まえ、2026年度については経過措置として従前と同額の支給を行うことといたしました。
今回の制度変更は、財源の制約や制度の持続可能性等を踏まえ、学内で慎重に検討を重ねたうえで実施したものです。ご理解いただくようお願いいたします。
また、制度変更について、結果として十分な事前周知の機会を確保できなかった点については、今後の課題として改善に努めてまいります。
次に、SPRING事業と学振DCとの支援額の差に関するご指摘についてご説明いたします。
日本学術振興会特別研究員(DC)は、個人申請に基づき日本学術振興会が直接支援を行う制度であり、その支給額や条件は本学で決定できるものではありません。
SPRING事業は、科学技術振興機構(JST)が実施するプログラムに本学が申請し、採択された支援枠のもとで運用しているものであり、金額についても申請時の計画に基づき決定されています。そのため、金額単価の変更は制度上困難であることをご理解ください。なお、SPRING事業では、奨励金に加え、研究費やキャリア開発に関する経費などもあわせて配分されています。各費目における金額の増減については、人それぞれご要望が異なるかと思いますが、総合的に学生の研究力向上およびキャリア形成を支援する仕組みとなっております。
また、学生自身のキャリアパスにおいて有意であると考えられることから、本学としては日本学術振興会特別研究員への積極的な応募を推奨しております。
博士後期課程学生の皆様は、本学の研究活動を支える重要な存在であり、皆様の研究環境および生活基盤の安定は重要であると考えております。支援のあり方について、引き続き検討してまいります。
学生課 学生奨学支援室
研究推進課