双生児研究と多胎児育児支援および学会活動
双生児研究と多胎児育児支援および学会活動
🧬 CODATwin(COllaborative project of Developmental And Twin studies)プロジェクト
国際共同研究による双生児データの統合と発展
CODATwinは、世界24か国の双生児研究データを統合し、成長・発達・健康に関する国際比較研究を推進する大規模共同プロジェクトです。世界の双生児コホートを結びつけることで、遺伝と環境の影響をより精緻に分析でき、科学的基盤を強化する役割を果たしています。
私はこの国際共同研究において、日本のゲートキーパーとして日本の双生児データの国際共同研究への提供・調整、国内研究者と国際研究チームへの橋渡しなど中心的な役割を担いました。
👶 多胎児家庭に関する研究と自治体との協働支援
科学的根拠に基づくリスク理解と支援体制の強化
多胎児家庭では、妊娠・出産・育児に伴う負担が大きく、医学的リスクや生活上の困難が単胎児家庭より高いことが知られています。
研究により、
- 障害のある児の発生率が高いこと
- 育児負担の増大により虐待リスクが高まること が明らかになっています。
私はこれまで、自治体・支援団体と連携しながら、多胎児家庭が抱えるこれらの課題を科学的に明らかにし、支援体制の改善に向けた研究を進めてきました。
研究では、
- 妊娠期の健康リスクと保健指導の課題
- 周産期リスクと障害発生の関連
- 産後の育児負担・睡眠不足・メンタルヘルス
- 障害のある多胎児家庭の育児負担と支援ニーズ
- 虐待リスクを高める社会的要因・家庭環境
- 保健師による早期支援の重要性などを可視化し、支援の必要性を明確にしてきました。
👶 多胎児支援のための自治体との協働
研究成果を地域支援へつなぐ実践的取り組み
多胎児家庭は、妊娠期から産後・育児期にかけて心身・経済・生活負担が大きく、支援が届きにくいという課題があります。私は、これらの課題を科学的に明らかにする研究と並行して、2027年から自治体と協働しながら多胎児家庭への支援体制の構築に取り組んできました。
多胎家庭の育児支援を支える長期的な取り組み
2007年から現在まで、自治体と協働して双子・三つ子の両親教室を継続的に実施してきました。
この教室は、多胎妊娠・出産・育児に関する専門的な知識を提供するとともに、同じ立場の家庭同士がつながる場として機能し、多胎家庭の孤立防止や育児負担の軽減に寄与しています。
両親教室では、
- 多胎妊娠期の健康管理
- 出産準備と産後の生活
- 多胎育児の工夫と実践、イメージづくり
- 育児サービスの活用などを扱い、保健師・支援者と連携しながら、多胎児家庭の保護者が安心して子育てを始められる環境づくりを支えてきました。

🏛 日本双生児研究学会 理事長としての活動
日本双生児研究学会では、理事長として学会運営、研究推進、国際連携の強化に取り組んでいます。双生児研究の成果を社会に還元することを重視し、研究者・医療・支援団体が協働できる学術基盤の整備を進めています。また、若手研究者の育成、学会発表の質向上など、双生児研究の発展に向けた取り組みを行っています。
🌍 国際双生児学会(International Society for Twin Studies:ISTS)理事としての国際連携
国際双生児学会(ISTS)では、理事として世界各国の研究者と連携し、双生児研究の国際的発展に寄与しています。学会運営、国際共同研究の推進、研究成果の共有、若手研究者の育成など、多面的な役割を担っています。
特に、日本の双生児研究を国際的な枠組みに接続し、研究成果を世界へ発信するとともに、海外との橋渡し役を務めています。