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2024年10月11日
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山﨑伸二教授らの研究グループが食中毒の原因となるプロビデンシア属細菌の新たな病原遺伝子を特定しました
山﨑 伸二教授(本センター 副センター長 兼 新興・再興感染症部門 研究員)らの研究グループがプロビデンシア属細菌(大腸菌やサルモネラなどと同じく、細菌の分類学上、腸内細菌目に属する細菌)の全ゲノム解析から、下痢症状の原因となる病原遺伝子を特定し、この病原遺伝子が、細菌細胞内の環状DNA分子上に存在し、別の病原遺伝子と共に細菌間に伝播する可能性を明らかにしました。
これまでの研究でプロビデンシア属細菌の一つであるプロビデンシア・ルスティガニ(P. rustigianii)は、細菌の細胞内にある染色体とは異なる環状DNA分子(プラスミド)上に、細胞膨化致死毒素と呼ばれる病原遺伝子を持っていることを報告していました。しかし、この病原遺伝子を排除した場合でも菌の病原性が低下しなかったことから、本研究ではP. rustigianiiの全ゲノム解析を実施。その結果、プラスミド上には3型分泌装置と呼ばれる、細菌の病原性維持に関わる別の病原遺伝子が存在していることを特定しました。また、この遺伝子はサルモネラが保有する3型分泌装置と類似しており、細胞膨化致死毒素とともに、同種・他菌種の細菌に伝播する可能性があることも明らかになりました。
研究内容についての詳細は以下の本学プレスリリースURLよりご確認ください。
https://www.omu.ac.jp/info/research_news/entry-13559.html