採択プロジェクト

2026年3月31日

  • 設立支援

植物由来タンパク質を用いた感染症対策プラットフォームの構築

プロジェクト名

植物由来タンパク質を用いた感染症対策プラットフォームの構築

代表者

望月 知史(大阪国際感染症研究センター/農学研究科)

共創メンバー

【学内】

氏名 所属
大山 克己 大阪国際感染症研究センター/現代システム科学研究科
北宅 善昭 大阪国際感染症研究センター/研究推進機構/植物工場研究センター
三宅 知之 学術研究推進本部URAセンター
山崎 伸二 大阪国際感染症研究センター/獣医学研究科

【学外】

氏名 所属
山田 正也 ダイダン株式会社
棚瀬 幸司 国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構
伴野 有彩 地方独立行政法人 大阪府立環境農林水産総合研究所

活動内容

2025年度には、下記の活動を実施した。

2025年8月

ダイダン株式会社イノベーション本部を訪問し、本プロジェクトの進捗状況を確認するとともに、同本部の植物育成装置等を見学、情報交換を行った(望月、北宅、大山)。

2025年12月5日、14:00-17:30

遺伝子組換え技術や植物バイオテクノロジーを用いて、植物に、抗体、ワクチン、酵素などのタンパク質を生産させる技術やその医薬品(Plant Made Pharmaceuticals(PMP))に関して、国内の研究を牽引する研究者との連携を深めるため、大阪国際感染症研究センター主催、農学研究科共催による「Plant Made Pharmaceuticals(PMP)セミナー」を開催した。参加者は、会場37人、オンライン53人であった。

場所:大阪公立大学植物工場研究センターC21棟研修室およびオンライン

講演者「演題」:

小泉 望(大阪公立大学 農学研究科)「PMPいま昔」
望月 知史(大阪公立大学 大阪国際感染症研究センター/農学研究科)「全身感染性植物ウイルスベクターを用いた有用タンパク質生産システム構築の試み」
厚見 剛(国立研究開発法人 産業技術総合研究所)「植物バイオものづくりに貢献する植物ウイルスベクター技術の開発」
小倉 里江子(横浜バイオテクノロジー株式会社)「横浜国立大学認定ベンチャー 横浜バイオテクノロジーの実践:バイオスティミュラントの探索・評価とその展開」
松田 怜(東京大学 大学院農学生命科学研究科)「植物を用いた有用タンパク質生産のための植物工場および環境制御」
藤山 和仁(大阪大学 生物工学国際交流センター)

2026年1月

植物工場における農作物生産技術に関する連携を図るため、農研機構 野菜花き研究部門を訪問し、同機構の植物工場を見学した。さらに、施設生産ユニット長の安 東赫博士(大阪府立大学農学研究科出身)と情報交換を行った。

2026年2月

本プロジェクトで進めているライブモニタリング系に関わる研究について、生態工学会誌(Eco-Engineering)に論文を投稿し、掲載された(責任著者:大山、共著者:北宅、望月、他)。

活動内容を発表する望月教授

望月 知史教授

活動成果

2025年度には、以下の成果が得られた。

1. 国内ネットワークの構築

代表者である望月の専門は植物病理学であり、これまで植物由来医薬品研究や植物工場研究の分野の研究者との接点は限られていた。しかし、PMPセミナーの開催および農研機構への訪問を通じて、国内でPMP技術や植物工場技術に実績を有する研究者とのネットワークを構築することができた。

2. GFPを用いたライブモニタリング系の構築

植物由来タンパク質生産の基盤技術である「有用タンパク質を生産する植物の大量栽培システム」に関わるライブモニタリング系について、キュウリモザイクウイルスを用いたモデル実験ではあるものの、一定の成果が得られ、学術誌への投稿を行い、掲載された。

3. 動物ウイルス遺伝子を導入した植物ウイルスベクターの構築

植物で生産するワクチン抗原候補の一つとして、動物ウイルス由来タンパク質が挙げられる。そこで、動物ウイルス由来タンパク質を植物で生産させるため、植物ウイルスベクターに動物ウイルス遺伝子を導入した。タンパク質発現等の実験は、継続中である。

概念図

概念図

概念図

今後の活動計画

1. GFPを用いたライブモニタリング系の構築

我々が植物でのタンパク質発現に実際に使用する予定である全身感染性植物ウイルスベクターを用いたライブモニタリング系を構築する。そのため、GFP遺伝子を導入した全身感染性植物ウイルスベクターとその宿主植物を用いて、キュウリモザイクウイルスを用いて構築した検出系が適用可能であるかどうかを検討する。

2. 動物ウイルスタンパク質の発現

動物ウイルス遺伝子を導入した植物ウイルスベクターをその宿主植物に接種し、抗原候補タンパク質が発現するかどうかを検討する。発現が確認された場合には、その生産速度を評価する。十分な発現量が得られた場合には、抗原タンパク質を精製し、学内メンバーである獣医学研究科と連携して、高度微生物教育・研究センターにおける実証実験を実施する。

3. 国内ネットワークの構築

引き続き、植物由来タンパク質の製剤化技術を確立するための連携体制の構築を進める。製薬企業、バイオプラント関連企業、化学企業等との連携を強化するため、関連企業との技術相談や意見交換を行い、共同研究契約の締結を目指す。