採択プロジェクト
2026年3月31日
- 設立支援
「レジリエントな都市大阪のあり方」政策共創ユニット
プロジェクト名
「レジリエントな都市大阪のあり方」政策共創ユニット
代表者
手塚 洋輔(法学研究科)
共創メンバー
【学内】
| 氏名 | 所属 |
|---|---|
| 山﨑 重孝 | 法学研究科 |
| 阿部 昌樹 | 法学研究科 |
| 高田 倫子 | 法学研究科 |
| 永見 瑞木 | 法学研究科 |
| 杉田 菜穂 | 経済学研究科 |
| 松永 桂子 | 経営学研究科 |
| 水上 啓吾 | 都市経営研究科 |
| 福島 若葉 | 医学研究科 |
| 千葉 知世 | 現代システム科学研究科 |
| 菅野 拓 | 文学研究科 |
| 吉田 大介 | 情報学研究科 |
【学外】
| 氏名 | 所属 |
|---|---|
| 松井 芳和 | 大阪府政策企画部 |
| 和田 充 | 大阪府政策企画部 |
| 野村 晶子 | 大阪府政策企画部 |
| 小原 朋子 | 大阪府・大阪市副首都推進局 |
| 市道 彰 | 大阪府都市整備部 |
| 櫻井 大輔 | 大阪市政策企画室 |
| 森山 文子 | 大阪市政策企画室 |
| 辻 良平 | 大阪市政策企画室 |
| 田中 奈緒子 | 大阪市政策企画室 |
| 西村 政人 | 大阪府・大阪市副首都推進局 |
活動内容
本ユニットは、少子高齢化を伴う人口減少を不可避のトレンドと受け入れたうえで、「レジリエントな都市大阪」のあり方を中長期的な視点から探究することを主眼に、文理横断的な多様な分野の研究者と、大阪府・大阪市の職員とが対等かつ持続的に議論する場を構築することを目指す。
実質的な活動の初年度となる2025年度では、概ね1.5~2ヶ月に1度程度のペースで、合計9回の会合を開催した。毎回の会合では、まず大学側メンバーが順番に、自らの専門に根ざしつつ、大阪において中長期的に課題となるテーマを話題提供し、参加者が自由に議論した。相互信頼を醸成することを重視し、持続的な議論の場を構築に向けた重要な第一歩となった。
- 第1回(2025年5月28日)
「自治体戦略2040構想研究会」の第一次・第二次報告を大阪府・大阪市としては、 どのように受け止め、どう備えるか(松永 桂子) - 第2回(2025年6月25日)
都市財政の現状と今後の課題(水上 啓吾) - 第3回(2025年7月10日)
日本国籍を持たない人の地方公務員への任用について(高田 倫子) - 第4回(2025年7月30日)
予防の視点から考える健康政策の現状と課題(福島 若葉) - 第5回(2025年10月17日)
持続可能なインフラDXの社会実装に向けて(吉田 大介) - 第6回(2025年11月19日)
災害対応の現場から見る自治(菅野 拓) - 第7回(2025年12月23日)
振り返りと今後について - 第8回(2026年1月23日)
リプロダクティブ・ヘルス関連施策について(杉田 菜穂) - 第9回(2026年2月12日)
民主社会における「統治」の問題(永見 瑞木)
手塚 洋輔教授
活動成果
専門分野や立場の枠を超えた学際的かつ業際的な対話を踏まえ、都市のレジリエンスを高めるうえで不可欠な以下の2点について、参加者間で認識の共有が図られた。
1.人口減少による希少な人材の有効活用
今後の自治体は、単独で住民福祉の増進を担うのではなく、民間企業や非営利団体等が集い協働する「プラットフォーム」へと役割を転換する必要がある。これに向けて、多様な主体を結びつけるコーディネート機能を担う人材の計画的な育成(大学との協働を含む)や、外国籍住民の地域社会への包摂を一層推進していくことが重要であるとの認識に至った。
2.中長期的な視点に立った税収・社会的資源の有効活用
硬直化する地方財政下において限られた税収を有効活用するため、AIやドローン等の最新技術を積極的に導入し、コスト削減と生身の人材の適材適所化を図るべきである。また、災害や感染症に対する事前の「予防的対応」を含めた「投資」が、中長期的には有効な税収活用に繋がることを確認した。さらに、寄附制度や個人向け地方債など、新たな財源確保策の検討も必要である。
上記の活動については「活動と成果2025」にまとめ、報告書として刊行するとともに、2026年4月7日に森之宮キャンパスでシンポジウムを開催し、知見の共有をはかる。
概念図

今後の活動計画
初年度の最大の成果は、多様な専門知と行政の実践知が交錯する場を設け、政策の出発点となる認識を共有できたことにある。今後は、大阪固有のデータに基づく詳細な検討を加え、社会実装可能な具体的な政策提言へと昇華させる。 最終的には、大阪府・大阪市・大学の三者が協働するこの対話の場を「恒常的な制度」として定着させることを目標に、次年度も活動を継続していく。
こうした活動を通じて、「大阪」の将来像を明確化したり、限られた政策資源を有効に活用できる道筋を作ることができれば、ソーシャルインパクトとしては極めて大きい。さらに中長期的には、大阪公立大学・大阪府・大阪市の「議論の場」モデルを確立し、その仕組みを横展開していくことにもなれば、全国各地の政策構想の高度化にも寄与しうる。