研究

細胞病態学教室では、動物の生体恒常性の維持に関わる血液、内分泌、代謝等の調節機構を細胞レベルで解析し、この知見を基にそれらの細胞の形態・機能の異常が引き起こす各種疾病の病態を解明し、新しい診断法や治療法の開発・研究を行っています。

犬と猫のES細胞・iPS細胞作製とその応用

犬と猫における再生医療を目指して、犬・猫のES細胞・iPS細胞を作製して、獣医療への応用するための研究をしています。

人の医学と異なり、実は犬や猫ではES細胞・iPS細胞はうまく作製できておりません。

当研究室では、世界に先駆けて犬ES細胞、iPS細胞の作製に成功しています。

iPS細胞iPS細胞2

現在、作製されたiPS細胞からさまざまな細胞へ分化させる研究を行っております。

将来、獣医療への応用に向けて日々研究を続けています。

ネコの再生医療研究については、こちらをクリック

イヌの再生医療研究については、こちらをクリック


動物における免疫治療法の開発

犬では2匹中に1匹ががんに罹患しており、人医療と同様にがんに対する治療は重要です。しかし、犬における効果的な癌免疫治療を行うには様々な改善が必要です。そのため、図に示す以下のような研究を行っています。

・免疫の司令塔である樹状細胞の機能と活性を高めて強力ながん免疫反応を起こす。

・樹状細胞やその他の細胞を活性化する因子(サイトカイン)やその遺伝子を使って、それらの細胞が働きやすい環境をがんの中につくる。

・iPS細胞から樹状細胞を作ることによって、大量の樹状細胞を得る。

・免疫を抑制する細胞の働きを阻害して、がん免疫を持続させる。

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