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無限の想像が創る未来社会

技術は著しく進歩し、社会はかつてない速さで変化しています。そのため、未来を予測することは難しいといわれます。では、私たちは未来について、何も見通すことができないのでしょうか。未来のすべてが見えないわけではありません。地球温暖化や日本における人口減少など、すでに現れている変化と、そこからかなりの確度で見通すことのできる未来もあります。こうした変化を手がかりとして、起こり得る未来を見通し、その先にある望ましい未来社会を描くことができるのではないでしょうか。

一人ひとりが描く未来は、決して同じではありません。想定する時間軸も異なれば、それぞれの専門性から見える景色も異なります。経験や感性、価値観によっても、その未来像は異なることでしょう。ある人にとって望ましい未来が、ほかの人にとっても同じように望ましいとは限りません。未来像の間には、時に価値観や利害の違いがあり、容易には調和しない対立が生じることもあります。

重松先生_写真

だからこそ、それぞれの未来像を持ち寄り、互いに問い、吟味し、時には対立にも向き合いながら、より望ましい未来の姿を探究することに大きな意味があると思います。人間の尊厳や幸福に資するか、将来世代の可能性を狭めないか、社会と環境の持続可能性を損なわないか、誰かの犠牲の上に成り立っていないか――。こうした問いに照らしながら、多様な人々が共有し得る未来社会の方向性を、ともに見いだしていくことが必要です。

多様な知と価値観を持つ人々の対話と共創・協働から、新たな発想や可能性をもとに未来社会像を「創生」し、その実現に向けた取組を社会の中で育てていく。そして、実践を通じて得られた知見を未来社会像へと還元し、それ自体を絶えず問い直し、更新していく。このような思考と実践の往還を積み重ねることによって、これまで想像の中にあった未来社会が、現実の社会として「創成」されていくのだと思います。

未来社会創成研究所は、多様な関係者がそれぞれの未来像を持ち寄り、望ましい未来とは何かを問い続ける場でありたいと考えています。そして、研究所が一方的に未来の方向を示すのではなく、多様な人々とともに未来社会への羅針盤をつくり、社会の変化に応じて、それを絶えず問い直し、更新し続ける場でありたいと思います。

関係者の皆様の無限の想像力を起点として、多様な知を結びつけ、実践へとつなぎ、その成果を再び未来への思考に還していく。この過程を広く社会に発信し、こうした取組に参画する人々の輪を拡げることによって、活力ある未来社会の「創成」に貢献していきたいと考えています。

大阪公立大学 副学長/未来社会創成研究所 所長

重松 孝昌

附置センター


描く未来社会:ReGENE Society



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