Lecture

講義

学部生向け

 航空宇宙工学基礎1 1年前期:水曜1コマ】 分担  (2コマ)

航空宇宙工学の導入科目として,学問分野全般を俯瞰する視点を獲得させるために,各教員がその研究分野に関する説明を行う.これを通して,学科のカリキュラム構成のもととなっている各学問分野を概観するとともに,航空宇宙工学に対する学習意欲を高める。2space_uchu

 航空宇宙工学基礎2 1年後期:水曜1コマ】 取りまとめ・分担  (5コマ)

航空宇宙工学の入門講義であり,航空機ならびに宇宙機の開発・設計・運用のための基礎的知識を習得する.そして,航空宇宙工学システムを総合的に考えるための基礎能力を養う.

また,低学年で配当されている基礎的科目ならびに専門技術分野に関する専門科目の背景,意義 ,相互の関連を把握し,高年次配当の各専門科目への展開を見通し,さらに航空宇宙各分野の将来を展望する.このために,本講義は航空宇宙工学分野の教授がそれぞれの専門分野を担当するオムニバス方式で実施する.

 航空宇宙工学演習1 【2年前期:水曜4コマ】 分担(3コマ)

航空宇宙工学における重要な基礎概念を習得させ,解析能力をつける.その応用を学習することにより,基礎概念の総合化の重要性を認識し,総合力強化を目的とする.

私は,「航空機の性能解析」を担当する.(「航空機の性能解析1:巡航性能ならびに上昇性能解析」 「航空機の性能解析2:距離を最大とする飛行速度」 「航空機の性能解析3:離着陸距離・速度の解析」)

 衛星システム設計学 【2年後期:水曜1コマ】

本講義では,航空宇宙分野のシステム設計に不可欠なシステム工学の基本的な考え方,手法を取り上げる.なお,本講義とこれに引き続く「航空宇宙システム工学」と合わせることで,航空宇宙システムの設計を行うための方法論としてのシステム工学の入門講義となる.なお,システム工学とは,システムを設計するための方法論であり,関連するさまざまな工学分野をまとめ上げるための考え方である.

システムの価値として,「経済性」,「開発期間」,「性能」,「信頼性」の4項目があり,互いにトレードオフの関係がある.本講義では,このうち,「経済性」と「開発期間」を扱う.(「性能」,「信頼性」については,「航空宇宙システム工学」で扱う.)

本講義では,最初に,人工衛星の概念設計過程を取り上げ,設計における「システム思考」を説明する.特に,様々な分野を考慮して設計を人口衛星するために必要な考え方,設計開発を進める上での計画の重要性,さらに経済性を関連付けて説明する.

その後,設計を評価するためのモデル化手法として,経済性評価,スケジューリング,システムを階層モデルとして表現する方法に焦点をあてて,各手法について説明する.

最後に,設計で考慮しなければならない不確定性(バラツキ)のモデル化について説明する.

航空宇宙システム工学  3年前期:水曜1コマ】

システム工学とは,システムを設計するための方法論であり,関連するさまざまな工学分野をまとめ上げるための考え方である. 本講義では,航空宇宙分野のシステム設計に不可欠なシステム工学の基本的な考え方,手法を取り上げる.なお,この科目に先立つ「システム工学IA」と合わせて,システム工学の入門講義となる. システム設計にとって重要な四本柱は「性能」,「信頼性」,「開発期間」,「経済性」であり, 設計を評価するためにはこれらを数値化する必要がある. そこで,本講義では,性能に関連する最適設計法と,不確定性の評価に関連する信頼性を取り扱う. 最適設計法では,まず,問題の定式化法を説明し,主に非線形計画法を取り上げ,その数学的基礎と基本的なアルゴリairplaneズムについて説明し, 航空宇宙分野での適用例を紹介する.信頼性では,こわれにくさを表す指標,直しやすさを表す指標を取り上げ,その基本的な数理を説明する. さらに,信頼性を向上させるための設計法,リスクアセスメントについて説明する.

 航空宇宙工学設計製図I3年前期:月曜3コマ】

羊システムを構成する各サブシステムや部品は,システムの目的を達成するように,それぞれの機能が定義され,構成されている.システム設計は,これらを明確化するとともに,機能が実現できることを検証しながら進めることが必要である.そのために,設計の考え方と統合させた3次元CAD(Computer Aided Design)の合理的な使い方を身につける.

まずは,三次元CADの基本的な操作法を習得する.最終的には,「システム」であるアセンブリの3次元モデルを使って,「レイアウト検証」,「質量特性検証」,「機能検証」と設計要求に対する検証を順番に進める手法を習得する.そのために,三次元モデルを合理的に作成するための機能分解による樹系図の作成法,そして,アセンブリ,サブアセンブリ,部品における「基準面」の設定法を習得する.

 航空宇宙工学設計製図II3年後期:月曜3コマ】

この授業では,課題設計においては,次の手順で取り組む.

キツツキ1

1.与えられた設計課題について,必要となる設計仕様を求める.そして,その優先順位を明らかにする.

2.設計仕様を満足するために必要な機能を決定するとともに,機能間の関係を定義する.

   特に,機能がどのタイミングで働くべきか,時間軸に沿って整理する.

3.機能を実現する実体(具体的な機構や構造)を考え,システム全体図を構築する.

4.システムを機能分解し,樹系図と呼ぶ階層構造で表現する.

   ここまでは,模造紙を用いて進める.

5.ここからは,3次元CADを用いて,設計案が成立するかどうかを検証する.

   まず,樹系図を3次元CAD上で再現する.

6.部品を立方体や円柱でモデル化し,レイアウトを検証する.

7.必要な部品では薄肉化を行い,質量特性を検証する.

8.これらを通して,設計案が設計仕様を満足するかどうかを検証する.

  航空宇宙工学演習III3年前期:水曜2コマ】 (分担 5コマ)

航空宇宙流体力学、航空宇宙推進工学、航空宇宙システム工学、航空宇宙制御工学などを基礎として、航空宇宙工学分野の応用的・総合的な設計課題に対して創造的に取り組み、工学システムをデザインする能力を身に付ける。

私は,「最適設計」をテーマに5回の設計型演習を実施する。

 エアロスペースエンジニアリングセミナー 【3年後期:金曜2コマ】 (分担:7コマ)

space_spaceshuttle (1)航空宇宙工学の専門的英文技術資料を正しく読む能力を養成するとともに,討論を通じて,専門分野の研究・技術開発における考え方を学ぶ。

私は,システム工学,最適設計,信頼性などに関する専門書から適宜文献を選び,学生に内容を説明してもらうことで,内容を理解し,説明する能力を養うことを目的としている.

  工学倫理 【前期:金曜4コマ.5コマ (工学部全学科向け)】  (2023年度 分担)

本科目は,「環境倫理」と併せて,「(1)地球的視点から多面的に物事を考える能力とその素養,と(2)科学技術が社会および自然に及ぼす影響・効果に関する理解力や責任など,技術者として社会に対する責任を自覚する能力」の育成を目指すことを目標とする。

私は,航空宇宙工学分野の事例紹介として,有人宇宙探査における倫理を紹介する.

大学院生向け

 航空宇宙システム工学特論【後期:火曜1コマ】

航空宇宙開発のような大規模なシステムにおいては,その構成要素自体が独立したシステムである「システムオブシステムズ」の考え方を理解することが重要である.そこで,本講義においては,システムオブシステムズの英文資料を参考に,その基本概念を学ぶとともに,航空宇宙システムへの最新の適用例を通して,その理解を深める.

2023年度は,システムオブシステムズに関する文献精読を通して,航空宇宙工学への最新の適用例を理解するとともに,システム工学をどのように適用していくべきかを説明し,考察できること,同時に,英語の教科書を用いることで英文読解力を養う.授業時間において勉強した内容を説明できることを授業目標として実施している. 

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