第1回講演会&パネルディスカッションの事後アンケート報告

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日  時 2024年12月5日(木) 15:00-17:20

場  所

大阪公立大学 中百舌鳥キャンパス B6棟105講義室
参加者数 現地 43名,オンライン 48名  (うち,学内の学生出席者 40名)

第1回講演会&パネルディスカッション【革新を生む、モデルとモノづくりの融合】の開催後、

プログラム代表者である小木曽望教授が、事後アンケートを報告されました。

アンケート回答者(25名)

学年

B1

B2

B3

B4

M1

M2

人数

3

8

3

8

2

1

 

1.この講演会より前に,モデルベース開発を知っていましたか?

A今回初めて聞いた

B言葉は聞いたことがある気がする

C設計開発に関係することくらいは知っていた

D概念を説明できるくらい知っていた

E 内容を詳しく説明できるくらい知っていた

4

5

13

3

0

 

2.今回の講演会でモデルベース開発のことを理解できましたか?

aあまり理解できなかった

b講演を通して少し理解できた

c講演を通してよく理解できた

1

14

10

 

上記2問の相関

 

A

B

C

D

E

小計

a

1

 

 

 

 

1

b

2

2

9

1

 

14

c

1

3

4

2

 

10

小計

4

5

13

3

0

25

 

3.今回の講演で,モデルベース開発を進めるにあたって最も重要だと思ったことを説明してください.

a あまり理解できなかった

自分の専門分野を理解して誇りを持つこと。もし自分の持つ技術、知識で太刀打ちできなければその場であきらめず学ぶこともしくはほかの専門分野の人に助言を求めること。

 

b 講演を通して少し理解できた

自分の専門分野を理解して誇りを持つこと。もし自分の持つ技術、知識で太刀打ちできなければその場であきらめず学ぶこともしくはほかの専門分野の人に助言を求めること。

モデル化を行うにあたり、制御対象の特徴、特性をしっかり理解すること。開発の初期段階で実機を用意することなくシミュレーションを行える良さがあるが、実機とかけ離れたモデルでは妥当な評価ができないと思う。開発コストの低い初期段階にこそ検討に割く時間を増やすべきだと思う。

各設計段階で考えられることをすべて実証することが最も重要だと思いました.設計段階が進めば進むほどコストが大きくなり,手戻りも大変になるからです.そしてモデルを作ることは強力な手段だと感じましたが,モデルを作る前段階の実証があってこそモデルベース開発の威力が発揮できると思いました.

実機ベースでの議論と併用すること。

要求分析の段階で、トップの要求を完全に達成するための細分化は非常に難しく、開発を進めていく中で必要な要求が新たに見つかってくるということ。そのためには試行錯誤が不可欠であるということが重要だと思った。自分もSSSRCで開発を始めるにあたって、要求分析を行うことがあるが、知識が足りなさ過ぎて要求を細分化できないことが多くあったが、それはプロの現場でも起こりうることだと聞き、開発の泥臭さがリアルだと感じた。

開発における構成要素間の関係を明確にすること。

今回の講演で、モデルベース開発(Model-Based Development, MBD)を進めるにあたって最も重要だと感じたのは、「コミュニケーションの共有基盤を構築することの重要性」です。MBDは、開発プロセスを効率化し、高品質な製品を提供するための強力な手法ですが、その効果を十分に引き出すには、関係者全員が同じ理解を持つ必要があります。モデルは単なる技術ツールではなく、開発者、設計者、マネージャー間で情報を共有する共通言語となります。このため、モデルの構築や使用に関わる全員がその目的やメリットを理解し、適切に利用できる体制を整えることが重要だと感じました。また、モデルの可読性や簡潔さ、目的に応じた正確な表現が、プロジェクト全体の成功に直結するとも思いました。

制御および開発対象をモデル化する際に,例えば,やわらかい部分はFEMを使って分析を行い,硬い部分については割り切って剛体として扱うなど,どこが重要で,どこは妥協してもいいのかと判断するためのバランス感覚が重要と思いました.そのバランスも,一発で判断できるものではなく,試行錯誤の上で養われていくものだと思います.また,どう試行すれば早く正確にモデル化できるかというのは,経験がものをいう領域だと想像しています.開発の際には,その経験則,感覚というものをチーム全体で共有できていることが重要であると思いました.

1人がすべての分野について深い知識を持つことは不可能なので、自分の専門外の所は今までにあったデータを用いたり、別の専門家に任せることで研究期間を短くするといった工夫が重要だと思った。またそのようなシステムがある三菱電機さんは長年の技術的な蓄積があって凄い企業だと思った。

必要なモデルの粒度を見極め,それ以上の粒度でのモデルの設計を行うこと.

全てのものがSEに沿って進んでいるのではなく、試行錯誤は避けられず、「良くしていく」ときの考え方として有効なのがSEだということ。最初の要求の部分は、簡単な計算で求められるが、その計算をするにあたって多くの知識が必要であるということ。モデルベース開発によって、要求や使用の変更は多くあるが、開発の段階によって洗い出していき、全体の影響を減らすことができるということ。

モデルベース開発を進めるにあたって,最も重要だと思ったことはそれぞれのフェーズごとの要件の定義を適切に行い,簡略化したモデルと実物の整合性を持たせることだと感じた.
それが適切でないと,抜け漏れがないように開発を進めていたつもりでもクリアしたはずの設計において進んだフェーズで新たな問題が発覚してしまうなと感じた.

試行錯誤を数多く重ねることで可能な限り問題を洗っておくことです。

 

c 講演を通してよく理解できた

開発メンバー全員が、システム全体をカバーできるある程度の知識と各々の専門的な知識両方を兼ねそろえていること。

衛星・ロケット等のシステム開発は上位の階層から,進めていくと同時に,問題がで次第フィードバックして,修正して,上位からちゃんとやり直すことが重要であると考えた.ここで,問題が出る・問題を出す方法として,試験を行う必要があるが,実機で何度も試験を行うとコストが増加する.そこでモデルベース開発を用いてモデルで試験できる内容はそれで試験し,低価格でフィードバック修正のループを繰り返していくことが重要であると考えた.

最も重要だと感じたのは、モデルベース開発を進めるにあたって最も重要だと感じたのは専門分野だけでなくそれ以外の分野の知識も勉強しておくことです。実際、講演してくださった方の中にも制御、心理学、理学など自分の専門分野以外のことも勉強してきた方が多くいました。話を聞いて驚いたのは、心理学の勉強をしていてそこで得た脳の仕組みの知識がどのように作用して、どういった関係があるのかといった根本的な仕組みについて考えるときに役に立ったとおっしゃっていたことです。また、モデルベース開発を行うときにも圧一つの物体を見るにしても流体、振動、制御など様々な視点で見ることが必要になってきます。この時に、全く知らないよりも今の学生のうちに見聞きしているだけでも違うんだろうなと改めて感じることができました。

モデルベース開発は、最初の段階での要求仕様の明確さが重要だと感じた。必要な機能、性能、制約条件を詳細に定義することで、モデルが適切に設計され、予期しない問題を未然に防ぐことができるようになると理解した。

モデルベース開発を進めるにあたって自分が最も重要だと思ったことはモデルベース開発を行うための環境を整えることだと思った。なぜなら、きちんとした開発環境を整えておかないと、メンバーの開発ツールへの理解が浅くなってモデル化やシミュレーションが意図したものとは異なったものになったり、開発環境の差によって小グループ間でのモデル統合ができなかったりしてモデルベース開発がうまくいかなくなる可能性が高くなると考えたからである。

sssrcに所属している身として開発にこれから携わる機会があるときに必要になるエンジニアの心構え、開発段階において知らない分野について要求分析をしていきいざ試作機を作成、単体試験、シミュレーションを行うと必ずと言っていいほど壁にぶつかる。その時に焦らず、要求分析を見直してやり直すトライアンドエラーの精神には実際、カンサット講習を今現在受けている身としてはとても心に響く内容でした。自分の専門に誇りを持ち、自分のアンテナを貼り、さまざまな機会を逃さず、絶えず新しい領域に踏み込んで、知見を手に入れるという姿勢を大事にしていきたいと思います。

1番重要な要求を満たすためにどのような工夫をするのか考え、またそのアイデアが別の要求に対してどのような影響をもたらすのかを常に考え続けることが重要だと思った。

パネルディスカッションの時間に出た話で、開発の各段階で想定されるダメ出し(失敗のケースだと解釈しています)を考えること

モデルベース開発を進める上で最も重要なのは,モデルを作る際に後のフェーズとの干渉を防ぐことであると,今回の講演を聞いて感じました.
私自身も,後のフェーズで変更することを考えずにモデルの前提条件を設定してしまい,後でモデルの修正に多くの時間を割くことになったり,モデルそのものを氷漬けにしてしまうことがよくあります.
今回講演者の方からお話を聞いて,ある程度抽象度の高いまま要求を投げ,出てきた仕様の候補の中から最も適したものを選ぶというプロセスがあることを知りました.同時に,その要求を追跡可能とするための管理することも必要だと感じました.
今回の講演で,モデルベース開発を進めるにあたっては要求分析など前のフェーズに柔軟性を持たせると同時に,後のフェーズとの干渉を起こさないよう適切に管理することが重要であると思いました.

モデルベース開発では,事前にシステムについて分析し検討することも大切だが,実際にやってみないとわからないことも多くあるので,要求分析等のシステム開発と実際に実装して検証することを繰り返すことにより良いものが生まれると感じた.システムを振り返る際にシステム思考を用いることが重要だと感じた.

開発メンバー全員が、システム全体をカバーできるある程度の知識と各々の専門的な知識両方を兼ねそろえていること。

 

4.モデルベースについて「もっと知りたい,調べたいと思ったこと」がありましたら,記述してください.

a あまり理解できなかった

半導体業界においてもモデルベース開発が行われているのかどうか知りたい

 

b講演を通して少し理解できた

あるプロジェクトの結果を出た時に、成功かどうかを認識する手段を予め用意しておく必要があるがその手段の立て方。

大学の学びがどのように開発に生かされているのかもっと知りたい。

モデルベース開発を用いることでコストが具体的にどれほど抑えられるのか。

どれくらい詳細な情報を決めてからモデルを作るのかについてお話を伺いたいと思いました

特になし。

他の系を担当している人たちと進捗や今後の見通しを共有することは開発を進める上で重要だと思いますが、話してもらった通りすべての知識を持つのは難しいので共有しきれない部分が出てくると思います。この問題をどのように解決または改善しているのか、もしあれば教えてほしいです。

モデルベース開発を行った際に、それをどのように明文化、文書化するかの手法。

具体的な成功事例や、業界ごとの課題とその解決策を知りたいです。また、MBDツールの選定基準、活用方法、相互運用性についても調べたいと思いました。

モデル作成において,考慮しないといけない事柄の洗い出し方法

モデルベース開発でよく使われるシミュレーションシステムについて、AIをどのように活用したら今まで以上の効率で研究が進むのか。

実際の活用例とそのモデルベース開発の詳細な内容.

モデルベースの開発において、過去の制作物の一部分だけのモデルを流用することはあるのか?

要求分析や仕様検討を行った経験はあるが,正直,全機の開発を進める中でどの段階でどのような抽象度のシミュレーションを行えばよいかをあまりイメージできないためそれをどのようにして決めていったか,または決まっていったかを知りたいと思った.

モデルベース開発というのは開発期間全体に対してどれくらいの時間をかけて行うものなのか。

 

c講演を通してよく理解できた

開発中、モデルベースをどのように意識するべきなのかを知りたいと思った。

文書等の要求をモデルベースで表すという意味でMBSEという理解だが,具体的な要求の修正をして考えなおすといった方法の開発例・開発結果を所属メンバーで知れる機会があると,現在の新入生教育にて要求分析で完璧にしなければならないといった認識を修正できたりするのではないかと感じた.

モデルベース開発に必要な知識を身に着けるにはどれぐらいの時間がかかるのか

ツールの比較や選定について

三菱電機では実際にどのような感じの流れでモデルベース開発を行っているか。

イーロンマスクの話にすごく面白いと感じました。モデルを作り、以下に実際に作ったものを無駄にせず、前段階でこういうリスクがあるという予測をするのがモデルベースであるという話が、実際に作って色々試していけばいいだろうという考えを持っていた自分には、企業という利益を出さなければならないという視点からだとすごく大事になるのだと感じました。

MathworksのMBSEソリューションについて調べてみたいと思った。

今回はSLIMの事例が中心となっていたが、他の企業・開発内容の例も気になった

チームでのモデル製作の進め方や,ドメイン知識の共有の仕方についてさらに知りたいと思いました.

開発をしていて,要求分析が足りなかった時にどういったアプローチをしているか詳しく知りたいです.

開発中、モデルベースをどのように意識するべきなのかを知りたいと思った。

 

5.今後,自身が関わるプロジェクトなどでモデルベース開発をするとしたら,なにに注意しないといけないでしょうか.理由とともに答えてください.

a あまり理解できなかった

モデルをより良く現実を再現したものとなるように工夫すること。開発において重要となるモデルが現実とはかけ離れたものであった場合、そのモデルを使って開発するメリットが限定的になってしまう。(用途による)

 

b 講演を通して少し理解できた

前の質問の内容と被るが、あるプロジェクトの結果を出た時に、成功かどうかを認識する手段を予め用意しておく必要があると感じた。ほとんどのプロジェクトではサクセスクライテリアを用意していることが多いが、その判断方法を予め考えることは少ないように考える。手段によっては成功であったり失敗であったりするのは再現性があるとは言えないので、再現性を得るためにも成功かどうかを判断する手段を得たいと考える。

自身の持つ技術力や資金と相談して開発の見通しを立てることが必要だと感じた。どうやったらコストカットして目的に満足したものを作れるか考えなければならない。

お話にもあったように自分の専門分野に限らず、他の分野の人の意見にも耳を傾ける必要があると思う。設計する人に限っても複数の分野の人が携わっており、試作機を製作する人や市場調査を行う人など運用までに多くの人が関わるため、固定観念を視野を広くする姿勢が必要だと思う。

モデルを作ることが目的になってはいないかを注意する必要があると思います.モノやモデルができた方が達成感がありますが,モデルを作る前段階で要件定義などをしっかり行っていないと手戻りや大きな抜け漏れにつながる可能性が大きくなるからです.

あくまで手段であって目的でないことを意識すること。

取り組んでいる要求が高次の要求を満たしているか、また現状そろえている要求で十分か、常に大きな視野で確認することが重要だと感じた。

要求漏れが出ないように上位設計の時点で入念に要求を洗い出す。そしてその要求を詳細設計などにおいても満たすように要求事項の管理を行う。

1. 教育とチーム全体の習熟度
理由: MBDは従来の開発手法と異なり、モデル作成やツール操作のスキルが必要です。チーム内に経験不足のメンバーがいると、開発効率が低下したり、モデルが誤って構築されたりするリスクがあります。全員が基本的な知識やツールの使い方を習得できるよう、研修やトレーニングを計画する必要があります。
2. モデルの目的と範囲の明確化
理由: モデルが複雑になりすぎると、メンテナンスや変更が困難になります。モデルは目的に応じて必要な部分だけを詳細にし、範囲を明確にすることで、開発の効率化と管理の容易さを両立できます。
3. ツール選定と標準化
理由: 特定のツールに依存しすぎると、将来的なサポート終了や変更に伴うリスクが発生します。互換性のある標準的なツールや形式を採用し、柔軟に対応できる体制を整えることが重要です。

モデルを作成する際に,考慮しなければならないことを適切に挙げることだと考えます.これは考える必要があって,これは考えなくてもよいということを適切に判断しなければ,ハードで実験を行ったときに精度が出なかったり,信頼性を保証できないと思われます.

時間や予算は限られており、その中でできるだけ品質の良いものを作るには、知識があるところは素早く作っていき、知識がないところは調べて自分なりの答えを探していくしかないので、分かる所と分からない所をはっきりさせることに注意する必要があると思った。また、自分なりの答えを見つけるには経験も重要なので、継続的にそのような練習をしなければならないと思った。

モデルの粒度も重要だが,そのモデルが必要な粒度で設計できているかを確認するため,モデルの評価および評価方法にも注意する必要があると考えた.

SEは手段であって、目的ではないということ。開発をするにあたって、トレードオフ関係にあることは多くあり、その時の状況によって適切な取捨選択をする必要があるということ

モデルベース開発をする中で,モデルベース開発への理解や知識が不十分だとモデルベース開発をすることにとらわれ,余計な時間を消費することになると思うので,準備が不十分なままモデルベース開発をすることを目的にしてしまうことのないよう気を付けたい.

自己満足による怠慢です。
これでできた、と思って他の試行をせずに次のステップに行ってしまうとその先の変更が難しい段階で思わぬ問題に直面し、詰む可能性があるからです。

 

c 講演を通してよく理解できた

バスシステム構築を始める前にミッション部分について大方完成させておくことと、開発者が全員ミッションについて深く理解しておくことである。ミッション部分の理解がないとバスシステム構築、変更などで不都合が生じやすくなるためである。

要求等の上位の部分を考えすぎず,一旦進んでみること.進んで試験等を行うと同時に要求を定期的に見直すこと.現在の開発において,ロケットは後者が足りておらず,衛星は前者があまり足りていないように感じた.

自分が所属する系の人たち、および組織全体との情報共有をしっかりとすること。
具体的に同じ目標を共有できていなければ、たとえMBD開発を導入したとしてもうまく機能せず、また設計プロセスや開発プロセスにおいて余計に時間がかかってしまうことになる。そのため、何をしたいのか、どのように進めていくかといった情報をしっかりと共有しあう必要があると思う。また、1人では知識が足りないと思うのでうまく役割分担をして個々のスキルや知識も教育したり研鑽していく必要がある。

注意点: モデルに対する検証・検証のプロセスを確立し、適切なテストケースやシミュレーションを行う必要がある。
理由: モデル自体が正しく動作しない場合、実際のシステムが期待どおりの性能を示さなくなる可能性があるから。検証プロセスをしっかりと持つことで、モデルの品質を確保し、最終的なシステムの信頼性を高めることができるから。

自分がモデルベース開発をするとしたら,その開発環境を整えることに注意したいと思う。その理由は先述したように、環境を整えておかなければメンバーの開発に関する知識の欠如による意図しないモデルの完成や環境差による統合検証の実施不可などの開発における障害が発生してしまうことが考えられるからである。

氷山の一角の話にありましたが、机上では見えてこなかった課題点がモデル化することで見えてくるものがあるということを念頭において要求分析を進めるということ。それと新しい領域との融合を意識していきたいです。

試作段階以降で何度も思うような結果が得られないということが起こると、費用がかさんでしまい、開発のデメリットが大きくなってしまうので、設計段階に特に注意して開発を進めなければいけない。

荒川さんのデータ同化手法の話もあったように、どのような系にどのような開発・検証手法が適しているかを考えることが重要だと感じた

私は工学部の学生で,CubeSat開発のプロジェクトに参加しています.学生のモデルベース開発の注意点は,開発メンバーが創意工夫することへの動機付けであると感じています.
メンバーに給与の発生しないプロジェクトでは,制作物の進捗や自分たちの成長が目に見えることが,創意工夫への主な動機付けになります.モデルベース開発では進捗や成果を実感することが難しく,創意工夫へのフィードバックが得られていないという感覚に陥ることがあると思っています.
モデルベース開発では,メンバーに創意工夫に対しフィードバックが行われることや,それを成果物として作り上げることができるドメイン知識があることが前提になっています.こうした動機付けの前提条件が整ったうえで,モデルベース開発ができるという点に注意しなければならないと,私は考えています.

要求分析や仕様検討にこだわりすぎないことです.理由は,分析を進めすぎてモノの開発が止まってしまっては意味がないので,実際にモノを作って検証することも大切だと感じたからです.作ってみないと分からないこともあることを再認識しました.

バスシステム構築を始める前にミッション部分について大方完成させておくことと、開発者が全員ミッションについて深く理解しておくことである。ミッション部分の理解がないとバスシステム構築、変更などで不都合が生じやすくなるためである。

 

6.そのほか,気になること,講演者に聞いてみたいことなど,自由に記述ください.

b 講演を通して少し理解できた

ある課題について三菱電機様の中での協力があるとのお話はあったが,三菱重工様との協力はあるのかどうかを聞いてみたいです.そしてあるのであればその相談のしやすさについても聞いてみたいです.

シミュ―レーションを回した後に、探査機が着地した後に宙を一回転してから再び着地するといったケースが見つかったといっていたが、そのような事象をあぶりだす方法があれば知りたいです。

他社の製品を分解してどのような技術が使われているかを調べるお話が面白かったです。

開発の長期化や資金不足が原因で開発が凍結されてしまったことや、延期になってしまったことがあればそのときの反省を伺いたいです。

 

c 講演を通してよく理解できた

具体的な要求の修正をして考えなおすといった方法の開発例・開発結果を時系列的なものを含めて教えて頂けたりするとありがたいと感じた.

最後に、1つ気になったのはMBD開発では実機を用いないので、シミュレーションをどの程度まで信用してよいのかということです。
お忙しい中、講演してくださりありがとうございました。なかなか聞くことのできない貴重な機会だと思うので、今日学んだことをなにか1つでも自分たちの開発に生かしていけるように頑張りたいと思います。

パネルディスカッションが面白く、学生の立場として勉強になるお話がたくさん聞けて良かったです

講演会に参加して,モデルベース開発の概念を実践的な方法とともに自分の頭の中で整理することができました.今回は貴重なお話をありがとうございました.

MBSEやMBDが航空宇宙業界以外でどれくらい使われているのか気になりました.

 

第1回講演会パネルディスカッション事後アンケート (467.3KB)