第2回講演会&パネルディスカッションの事後アンケート報告

MBSE講演会ワークショップ-チラシ2_200-300

日  時 2025年2月21日(金) 14:00-17:20

場  所

大阪公立大学 中百舌鳥キャンパス B6棟105講義室

第2回講演会&パネルディスカッション【プロジェクト推進に必要なマインド・コミュニケーション・システム思考】の開催後、プログラム代表者である小木曽望教授が、事後アンケートを報告されました。
南部氏の講演で一番印象に残ったことはなんですか?
とりあえず作る.これに尽きると思いました.ミッションの部分でうだうだしていてもしょうがない.作るという実績,達成感で人はどんどん動いていくのかなと思いました.
ひろがり衛星が成功した大きな要因は、衛星開発を成功させるという熱意と楽しさであったこと。
ひろがりの開発のほとんどが後半に集中していたこと。また厳しい状況のなかでもやり方を考えて進め、打ち上げまでできたというエピソード。
何か制限を開発に設けることで、開発が加速するということは非常に印象に残った。現在の衛星開発は打ち上げ手段が決まっていないために期限が定まっていない。早く期限を定めたいと思う。
チームでうまく行くには、仲良く楽しいと思うことが重要であるということ。物事の構造化が重要であること
SEを行う前提としてモノづくりを楽しむためのマインドが必要である,というお話が最も印象に残った.チームで○○が作りたい,というマインドがあればSEはただの道具に過ぎない.チームで進む方向を決めながら開発をしていく中で,本当の目的と手段を混同しないようにすることが求められると感じた.
マインドの持ち方、システム思考などの技術を生かすにもマインドが必要である点
いいものを作っても、投資家の人に面白そうといってもらえても、そこから使ってもらったり、お金を出してもらうには壁があって、ビジネスを行うにはその壁を越えないといけないのだと感じた
現在のバルスが完成するまでのストーリー
プロジェクトをやり切るには何よりも「楽しい」が一番大切、そのために仲間意識を持とう。
ひろがりには熱意のあるリーダーがいたということ.
SSSRCにいたときにバルスを初めて知りましたが、それを作った人が南部氏だというのと、大学の先生だった人が先生をやめて会社を作ったというのが印象深いでした。
Balusの開発やこれまでの衛星開発のお話から、システム思考のお話が主だと思っていたが、「楽しむ」マインドも大事だとおっしゃっていたこと。
構造化のお話でメールの例を見て、今までそんなことを意識したことがなかったので、なるほどなとおもった。これから人に伝える時も人の話を聞く時も意識できたらと思う。
システムとして物事を考えることの大切さ。
システム思考と構造化思考は同義ではなかったこと
当たり前ではあるが、衛星を打ち上げるには情熱が必要であること
レヴィ起業当初の話とbalus がどう改善していったか
どのような起業やプロジェクト進行でも最初から見えている道はなく、諦めず進みながら学んでいくことを繰り返している。その積み重ねによって目標達成することに繋がる。
とにかく楽しみながらやっていく。
レヴィについて
「システムエンジニアリングには精通していたはずながら、計画通りに進んだことはほとんどない(立てはした)」というお話は印象的でした
機能・物理・運用の3つの面で,丁度良いくらいの具体性があるところで合意を取るために構造化が必要,という説明が印象に残りました.構造化の必要性はわかっていて,実際に構造化で開発が円滑に進んだ経験もある一方で,その必要性を後輩などに説明する際にうまく言語化できないことが度々あったので,この説明は覚えておきたいと思います.
津嶋氏の講演で一番印象に残ったことはなんですか?
コミュニケーションは場数,組織的に動くうえでメンバー全員が働けるようなシステムづくりが大切.
人前で上手くしゃべるには場数を踏んで練習するしかないことや、プロジェクトマネージャーとして、他人に指示を出すにはその人の人間性やその組織の仕組み自体を考えなければならないこと。
構造化して物事を考える。人が悪いのではなく制度が悪い。
相手が自分の思ったとおりに動いてくれないとき、相手を変えようとするのではなく環境や制度を変えることで対応するべきというのは印象に残った。実際相手に合わせた方が早いとは思え、これからはマネジメントをする際これを意識しようと思う。
コミニケーションには構造化が重要であること
チームは人の集団であるというお話が印象に残った.これまで私は,開発メンバーの動機付けをマネジメントの範囲外であると捉え,メンバーに分かりやすく伝えることをおろそかにしていた節があった.人に変わってもらおうと思ってはいけないというお話を聞いて,開発を進める上でマネジメントとしてメンバーへの働きかけ方を変える必要があると感じた.
構造化思考と、人とのコミュニケーションについて
去る者は追わず、やる気のない人は説得するのではなく、その労力を別のところに使った方がいいということ
マネジメントのこと
組織で代々伝わってきた慣習を疑うこと。伝統が今の私たちにマッチしているか?
もののみでなく,環境やそれに携わる人間も含めて,プロジェクトとしての要求を考えなければならないということ.
マネージメントでコミュニケーションが大事だということが印象に残ったと思います。
津嶋さんのおっしゃった「相手を理解する」ことが必要ということや「人は変わらない」ということが、私も普段マネジメントをしていく中で、思い通りにいかない行動をとるような人もいるので印象に残った。
人を変えることに労力を使うよりも、その人が輝ける場所を用意する方が手っ取り早いということ。
本を出版していたこと
他人を変えようとすることは時間の無駄であること
コミュニケーション能力は改善可能であり、他者への興味関心が大事ということ。
プロジェクトやシステムの要件と構成要素を分解して構造化して理解することが大事。
来るもの拒まず去るもの追わずのスタンスで、一点失敗したことでも誰かのせいにせず自分がここから何を学ぶのかを考えることが研鑽に繋がる。
チームマネジメントとは、チームや組織を「ゴール、目標達成まで導く」ことであるというお話は印象的でした。
構造化してできたピラミッドがいくつか積み重なっている図が印象に残りました.コンテスト優勝などの1つの目的を達成するためなら1つのピラミッドで十分であるものの,チームの運営や継続を考えたときにはその上や横にさらにピラミッドが増える,という構造は,普段の活動の中でも自分たちで行きついてはいて,ただそれを津嶋さんのように経験のある方から聞けたことで,自信につながりました.
今回の講演会で何を学びましたか?
モノづくりの上での構造化,要素分解して各要素の要件のつながりを意識する.システムをより理解する.
物事を構造化して思考する大切さと難しさ。
他人との付き合い方、チームマネジメントの際の考え方、開発への向き合い方。
開発で期限を設ける重要性、チームの人間性を重視する、開発箇所は責任を明確にしておく、ミッションは何でもいい、人とのつながりを大切にし、とにかく頼み込んでみる、言うことをきいていたらダメ、コミュニケーションは場数でうまくなる、人の性分は変わりにくいので環境や仕組みで対応する、人に決定の裁量を与え人に任せるのがプロジェクトマネジメント、自分たちはこんなことがやりたくてこんな価値が提供できるというのを一度しっかりと考え、企業に伝える。
モチベーションの保ち方、チームでうまくやっていく方法
まずマネジメントとして最低限すべきことは,各系や人が「自分は何ができるか」「何をすればよいか」を理解できる状態にすることであると学んだ.自分たちに十分なメタ知識がないことや,メンバーの自主性が足りないことを上手くいかない原因として考えるのではなく,マネジメントとしてこれらを理解しやすくする必要があると感じた.そのためには要求のトレーサビリティが必要であるし,やることを可視化したうえで自主性を引き出すことも必要だということを,今回の講演会から学ぶことができたと思う.
今回の講演では、日常生活でも必要であるマインドが開発にも必要であるということを学んだ。
一つのものを共有するにも、それの捉え方はその人の持っている前提によって異なってくるため、その差異を埋めるためにはコミュニケーションをとる必要があること
バルスの根本にある考え方、良いマネジメントの方法
システム思考として「構造化」することが重要。システム思考はあくまで羅針盤であり、目的地を明確することで初めて役に立つ。
もののみでなく,環境やそれに携わる人間も含めて,プロジェクトとしての要求を考えなければならないということ.それらの内容を基にシステムエンジニアリングについて取り組まなけばならないということ.これらを考える上で構造的に考えて,モデル化して考えることで考えが深まるということ.熱意があるリーダーが停滞・未知のプロジェクトを進める上で必要かもしれないということ.リーダーや作業を楽しむという点も含めて,人依存になり,人が入れ替わっていく学生団体で難しいといったことを学びました.
コミュニケーションの重要性についてもう一度学ぶことができと思います。
普段からシステム開発について講演をお聞きする機会が多く、システム思考に基づいた開発の重要性や有用性を次第に理解し始めていたが、今回は開発を進める中で紆余曲折ありながらも
開発を楽しむことがまずは大事だとわかった。
また、人とのコミュニケーションにおいては相手の感情の理解が必要で、どうしても足踏みしてしまいがちだが、上達のために経験を積むことが必要だとわかった。
システムとして物事を考えることの大切さだけではなく、何かを作り上げたいという気持ちをしっかりともち情熱を持って取り組むことの大切さ。
システム思考やアジャイルの考え方が別軸であったこと
今の人工衛星開発は全体的に情熱が足りていないんだなということを再確認した。打ち上げを見届けることは厳しいかもしれないが、私は残り2年大学にいるので、人工衛星を形にしていけるように努力したい。
チーム運営はマネジメントが大事で、そのためには人が動きやすいシステムを作る人用があるということ。
私は航空宇宙工学の専門ではありませんが、どの専攻分野においてもプロジェクト推進に資するコミュニケーションやシステム思考のやり方・考え方は共通しているのだと分かりました。このようなトランスファラブルなスキルやマインドを磨くことで、今後の研究活動や学生団体の活動の推進に活かしていきたいです。
また、今やっていることに対する「楽しい」「やりたい」の気持ちを大事にして、目標に向けたプロジェクト推進への熱意を大事にしていきたいと思います。
ありがとうございました。
不確実な世界を学びながら進むことしかできない、というマインドは学べたように感じます
構造化をマネジメントなど様々な場面で適用することでどういった嬉しいことがあるかを学ぶことができました.

今後のMBSE講演会で聴いてみたいことがあれば,記述してください.
マネジメントの手段として,あふれ出るモノや情報の整理,メンバー同士で話がしやすい空間整備などの開発環境についてのお話も聞いてみたいと思っています.
開発のスケジュール管理はどうするのか
構造化についての一般化されたコツのようなものがあれば聞いてみたいです.また,MBSEをよく理解している人が実際に構造化を行っている様子をみてみたいです.題材をどういう風に捉えて,どういうことを考えながら構造化しているのか,興味があります.
小手先の技術(SE思考)に頼るな、と激励いただいた一方で、講演会ではシステム思考を自然と実践することのできるレベルまで熟練しているからこそ見える視点・協働についてお話されていたように感じます
新入生教育として、学生団体メンバー全体の平均的能力について責任をもつ立場としては、それらをどう計測し、伸ばしていくのかという部分についても関心があります
多分野におけるMBSEの活用例
様々な業界や形態の方々のマインド・システム思考の考え方や体験談。