学長メッセージ

大阪の知の拠点となる高度研究型大学をめざして

2022年、これまで大阪の高等教育をけん引してきた大阪市立大学、大阪府立大学が統合し、我が国最大規模の公立総合大学、大阪公立大学が誕生しました。新大学は、フルラインナップの研究分野の強みを活かし、高度研究型大学として地域の発展と世界レベルの課題解決に貢献する「知の拠点」となることをめざしています。

これまでも企業や行政と連携して社会課題の解決に取り組んでまいりましたが、12学部・学域、大学院15研究科を擁する新大学では、総合知と協創を旗印に、これまで積み上げてきた産学官民共創の場としての役割を発揮して、大阪のみならず、日本、世界の課題解決に貢献していく所存です。

「イノベーションアカデミー」構想では「産学官民共創リビングラボ」機能を、大学が持つすべてのキャンパスに配置し「ネットワーク型イノベーションエコシステム」の構築をめざしています。

ここでは、産学官民が課題を共有し、課題解決のためのプロジェクトをデザインし、その推進において、「リビングラボ」として社会実装に向けた実証実験を繰り返します。そこから新しい価値の創造と、新しい社会に向けた提案が生まれ、その過程で、人材が育成され、スタートアップ企業が生み出されます。本部となる森之宮と、ハブ機能を持つ中百舌鳥には実際の拠点整備を行います。

この「イノベーションアカデミー」構想の実現には、産学官民がそれぞれの強みを活かして力を合わせることが何よりも大切です。今回、大阪府、大阪市、堺市のご理解とご協力を得て、「企業版ふるさと納税」のメリットを活かした、企業の皆様からのご寄附が可能となりました。ぜひ、ご寄附を通じて産学官民共創の輪に加わっていただき、構想の実現にご協力賜りますよう心よりお願い申し上げます。

辰巳砂昌弘学長
大阪公立大学 学長
辰巳砂 昌弘