2016年度「ひらかな盛衰記」

 2016年度の上方文化講座は『ひらかな盛衰記』に取り組みました。講座は8月24日(水)~26日(金)の3日間、例年通り本学学術情報総合センター10階大会議室を会場に行われました。
 受講料値上げにもかかわらず、応募は昨年度に迫る勢い。このため会場を広げ、例年より少し多めに150名の市民を受け入れました。これに本学学生50名も加わり、連日35度を超える外気温に負けないほどの熱気渦巻く中、多彩な授業が展開されました。
 竹本津駒大夫、鶴澤清介、桐竹勘十郎の三師は、いつもながらの含蓄深い芸談に加え、大阪ではめったに上演されない神崎揚屋の段を珍しい趣向も披露しながら見事に演じてくださいました。
 授業内容は以下の通りです。

講師

文楽技芸員

竹本津駒太夫(太夫)、鶴澤清介(三味線)、桐竹勘十郎(人形遣い)

本研究科教員

久堀裕朗 (日本近世文学)、塚田 孝(日本近世史)、三上雅子(現代演劇)、奥野久美子(日本近代文学)、山本真由子(日本中古文学)、小林直樹(日本中世文学)

授業日程

8月24日(水)

(1)文楽案内―人形浄瑠璃舞台・三人遣いなど(久堀裕朗)
(2)『ひらかな盛衰記』解説(久堀裕朗)
(3)鐘伝承の諸相(小林直樹)
(4)明治大正期の木曾義仲像─芥川龍之介「義仲論」など─(奥野久美子)

8月25日(木)

(1)『ひらかな盛衰記』〔四段目〕講読(久堀裕朗)
(2)箙の梅は紅か白か―漢詩・和歌における「梅」の表現史―(山本真由子)
(3)『ひらかな盛衰記』──太夫・三味線の芸(竹本津駒太夫・鶴澤清介)
(4)『ひらかな盛衰記』──太夫・三味線・人形の芸(竹本津駒太夫・鶴澤清介・桐竹勘十郎)

8月26日(金)

(1)蜷川幸雄と文楽―文楽とギリシア悲劇とシェイクスピア(三上雅子)
(2)近世大坂の芝居町─歌舞伎役者の褒賞事例─(塚田孝)
(3)桐竹勘十郎師に聞く──実演をまじえて(桐竹勘十郎)
(4)文楽の至芸──太夫・三味線・人形、三業一体の舞台(竹本津駒太夫・鶴澤清介・桐竹勘十郎)

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 poster2016 ポスター(PDF, 2.6MB)

大阪公立大学公式YouTube 「上方文化講座2016」(2016年度の講座の様子をご覧いただけます。)