2018年度「妹背山婦女庭訓」

 開設15周年を迎えた2018年度の上方文化講座は『妹背山婦女庭訓』に取り組みました。講座は8月21日(火)~23日(木)の3日間、例年通り本学学術情報総合センター10階大会議室を会場に行われました。
 台風の接近により、最終日の授業日程を変更せざるをえなくなったにもかかわらず、全国から参加した市民と本学学生、総勢200名は最後まで熱心に受講をつづけました。
 竹本津駒太夫、鶴澤清介、桐竹勘十郎の三師は、今年もとっておきの芸談をご披露くださるとともに、実演では吉田玉助師も加わった豪華なメンバーで、狭い舞台をものともせず「金殿の段」を見事に演じてくださいました。
 授業内容は以下の通りです。

講師

文楽技芸員

竹本津駒太夫(太夫)、鶴澤清介(三味線)、桐竹勘十郎(人形遣い)

本研究科教員

久堀裕朗 (日本近世文学)、塚田 孝(日本近世史)、松浦恆雄(中国演劇)、海老根剛 (表象文化論)、大坪亮介(日本中世文学)

授業日程

8月21日(火)

(1)文楽案内―『妹背山婦女庭訓』の上演をめぐって(久堀裕朗)
(2)『妹背山婦女庭訓』解説(久堀裕朗)
(3)三輪山伝承の系譜(大坪亮介)
(4)『妹背山婦女庭訓』〔四段目〕講読①(久堀裕朗)

8月22日(水)

(1)『妹背山婦女庭訓』〔四段目〕講読②(久堀裕朗)
(2)梁祝化蝶(松浦恆雄)
(3)『妹背山婦女庭訓』──太夫・三味線の芸(竹本津駒太夫・鶴澤清介)
(4)『妹背山婦女庭訓』──太夫・三味線・人形の芸(竹本津駒太夫・鶴澤清介・桐竹勘十郎)

8月23日(木)

(1)桐竹勘十郎師に聞く──実演をまじえて(桐竹勘十郎)
(2)文楽の至芸──太夫・三味線・人形、三業一体の舞台(竹本津駒太夫・鶴澤清介・桐竹勘十郎)
(3)近世大坂の芝居町─明治初期の歌舞伎役者取締り─(塚田孝)
(4)人形浄瑠璃の「現代」が始まったころ─「無知な観客」の歴史にむけて─(海老根剛)

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 poster2018 ポスター (PDF, 1.1MB)

大阪公立大学公式YouTube 「上方文化講座2018」(2018年度の講座の様子をご覧いただけます。)