大阪府立大学大学院看護学研究科における養成計画
ライフステージにおける課題対応がん看護専門看護師養成コース
近年、多様化するがん医療において、AYA世代や壮年期、老年期といった様々なライフステージにおける、就学・就労上の問題や、妊孕性の問題、遺伝性がんの問題、認知症における意思決定支援や治療継続の問題など様々な課題があります。
本コースでは、それらの課題に対し、講義や演習、実習を通じて、実践知や研究論文など多様な学習教材を活用し、ライフステージにおける問題を明確化し、効果的に解決できる方法を学びます。多職種と協働しながら高度な看護実践を提供し、かつ指導的役割を果たすことでがん医療やがん看護の質の向上に貢献できるがん看護専門看護師を養成することを目指しています。
教育内容の特色
がん看護実践で経験する多様な病態、状況に対応できる能力の育成を目指し、38単位教育課程を導入しています。「がん看護学特論」、「がん緩和ケア論」、「がん薬物療法看護論」、「病態生理学」など、がんやがん治療に伴う症状などをアセスメントする能力の向上や、患者のセルフケア能力の向上のための方略についての教育を強化し、エビデンスに基づいてケアを発展させる能力を育成します。
対象者
- 看護師免許を有していること
- 大学院博士前期課程への入学資格があること
- がん看護専門看護師コース(ライフステージにおける課題対応がん看護専門看護師養成コース)を履修可能な程度のがん看護臨床実務能力があること
がん看護専門看護師コース学生募集パンフレット (3.2MB)
大阪府立大学大学院看護学研究科 博士前期課程がん看護学分野で修了した院生はCNSコース57名、修士論文コース7名、そのうち57名ががん看護専門看護師の資格を取得し、各地の医療機関で活躍しています。また、現在は6名(CNSコース)の院生ががん看護専門看護師を目指し在籍しています(2021年4月1日現在)。
専門看護師とは
専門看護師は、対象のクオリティ・オブ・ライフの向上を目的として、個人、家族、および集団に対して、ケアとキュアの融合による高度な看護学の知識・技術を駆使して、対象の治療・療養・生活過程の全般を統合・管理し、卓越した看護ケアを提供する看護職者です。
<がん看護専門看護師とは>
がん看護専門看護師は、がん看護分野において、複雑で解決困難な看護問題を持つ個人、家族および集団に対しての水準の高い看護ケアを効率よく提供するために、がん看護分野の知識および技術を高め、保健医療福祉の発展に貢献し、併せて看護学の向上を図るという役割を担います。
がん医療に強い専門看護師養成コース(インテンシブ)【2018年度開講】
先進的ながん医療についての内容を、専門的な立場にある講師陣から講義を受け、模擬患者を用いて医師や看護師、薬剤師など多職種でロールプレイを行うことで各専門種の役割や、個別化がん医療について探求することを目的としたコースです。
<対象者>
看護学研究科博士前期課程 専門看護師コースの大学院生・修了生
<内容>
- 新「共通特論Ⅰ」:臨床腫瘍学総論
- 新「共通特論Ⅱ」:臨床腫瘍学各論
- 模擬患者による多職種参加型個別化医療課題演習