次世代のがんプロフェッショナル養成プラン

 がんは、我が国の死因第一位の疾患であり、生涯のうちに約2人に1人が、がんにかかると推計されているなど、依然として、国民の生命及び健康にとって重大な問題となっています。このような中、国が定める第4期がん対策推進基本計画では、全体目標を「誰一人取り残さないがん対策を推進し、全ての国民とがんの克服を目指す。」とし、全体目標の下に、「がん予防」、「がん医療」及び「がんとの共生」に関する分野別目標を定め、これらの3本柱を支える基盤整備の一つとして、「人材育成の強化」を推進することとしています。

 次世代のがんプロフェッショナル養成プラン(以下「がんプロ」という。)は、第4期がん対策推進基本計画の人材育成の強化として取り組むべき施策とされている、
 ① がん医療の現場で顕在化している課題に対応する人材
 ② がん予防の推進を行う人材
 ③ 新たな治療法を開発できる人材
等のがん専門医療人材を養成する拠点を大学間連携により形成することを目的としています。

次世代のがんプロフェッショナル養成プラン:文部科学省 (mext.go.jp)

阪神5大学サステナブルがん人材養成プランとは

 大阪公立大学・関西医科大学・近畿大学・神戸大学・兵庫医科大学の医学・看護学・理工学・情報学系の大学院研究科(5大学9学部)が相互連携し、がん治療・予防の進歩に対応出来る人材を養成する仕組みの確立を目的とする「阪神5大学サステナブルがん人材養成プラン」が文部科学省研究拠点形成費等補助金事業「次世代のがんプロフェッショナル養成プラン」に採択されました。

 本プランでは、ニーズを基に3つのタスクフォース(TF)を形成します。「TF1:医療現場」では緩和ケア医や病理医、放射線治療医の育成に加え、大学間連携の免疫関連有害事象Board meetingを通じて腫瘍循環器/腎臓病医等にも実践的な診療経験の場を提供します。「TF2:予防医療」では遺伝カウンセラー育成に加え、がんサバイバーシップ支援ができる専門看護師育成、近大情報学部との連携によるバイオインフォマティシャンの育成や、大阪公立大学保有の1万例の健診データを利用した先制医療を担う人材養成を行います。「TF3:研究開発」では臨床研究中核病院である神戸大学を中心に、個別化医療に繋がる研究開発の基盤となる医師・CRC等に加え、免疫療法等、高度ながん医療研究開発を主導する医療者の育成システムを構築します。

阪神5大学サステナブルがん人材養成プラン (kindai.ac.jp)

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