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2026年7月17日

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米国におけるサイクロスポラ症の感染急増について

現在、米国では寄生虫感染症サイクロスポラ症の感染が急増していることが問題となっています。
2026年5月1日以降に米国内で感染が確認された症例は1600件以上に上っており、昨年同時期の約6倍の数となっています。

サイクロスポラ症に感染した際の症状等について、寄生虫学を専門としている本センター 新興・再興感染症研究部門 研究員 松林 誠教授が下記のように記しています。

サイクロスポラは、ヒトの腸管に寄生する原虫です。
感染した場合、主な症状は下痢になります。水のような下痢と軟便を繰り返し、腹部の不快感や軽度の発熱、そして体重減少がみられます。血便はみられません。免疫機能が正常なヒトの場合には、症状は1-2週間程度で治癒します。しかし、免疫不全の患者では再発を繰り返し、難治性となります。
感染したヒトからは、オーシストとよばれる虫体が糞便と共に排出されます。このオーシストは直径がわずか10μm (1μm は1,000分の1mm)の大きさで、これを口から摂取することで感染します。下痢症状が改善しても、数週間は糞便中にオーシストが排出されますので注意が必要です。 この原虫は、東南アジアや中南米でみられ、これまでにラズベリーやバジルなどにオーシストが混入し、これを摂取したことで集団感染が発生しています。
日本では、東南アジアなどを旅行した下痢患者からサイクロスポラが検出されていますが、食品由来の感染の報告はありません。治療はトリメトプリムやスルファメトキサゾールなどのST合剤による投与が有効とされています。 


新興・再興感染症研究部門 研究員 松林 誠