動物社会学研究会のご案内

2022年12月5日

  • 研究会(2022年度)

第2回 大阪公立大学 動物社会学研究会のお知らせ

第2回 大阪公立大学 動物社会学研究会は以下の内容で開催いたします。

外部の方もオンラインから参加可能です。皆様のご参加をお待ちしております。

開催概要

日時: 2022年12月10日(土) 13:00-16:00
(発表および質疑応答の進行に応じて前後する場合がございます)

場所: 大阪公立大学 理学部E棟1階会議室(E108)
(外部の方はオンラインにて参加いただけます。お手数ですが、詳細はこちらの共通連絡先へお尋ねください)

発表内容

生息場所の餌量の違いはテッポウエビとハゼの相利共生の繋がりの強さに影響を及ぼすのか? 7種の行動比較から 北口 あやの(M2)

 テッポウエビとハゼは、海洋では有名な相利共生の例として知られている。これまで、エビは砂地に掘った巣穴をハゼに隠れ場所として提供し、一方で、ハゼはエビが巣の外で活動できるように捕食者から警戒することで、双方に利益がある関係だと考えられてきた。しかし、近年、我々の研究から、栄養の乏しい環境のエビとハゼは、エビが巣の外で砂を掘り返す「溝掘り」によってハゼにベントスを与え、逆にハゼは巣の中で糞を餌としてエビに与えることで、お互いに給餌し、餌で強く繋がる義務的共生の関係であるとわかった。一般的にエビとハゼの共生関係は多様で、強い繋がりをもつ義務的共生種もいれば、希薄な繋がりしかない日和見的共生種もいる。しかし、なぜ多様な共生関係が存在するのかは分かっていない。これまでの研究を踏まえ、我々は互いに給餌する強固な共生関係は栄養の乏しい環境で発達したという仮説を立てた。本研究では、栄養が豊富な環境と乏しい環境に生息するエビとハゼの行動を調べ、環境と相利共生の繋がりの強さを調べた。餌量が少ないと想定される砂地に棲むオニハゼとシノビハゼ、餌量が多いと想定される泥場のスジハゼとオイランハゼ、クロオビハゼの行動観察を行った。この観察結果と、これまでのダテハゼ、ネジリンボウ(砂地に生息)の結果も合わせて解析し、エビとハゼにおける環境と相利共生の繋がりの強さとの関係を明らかにする。

都市緑地とそこに生息する鳥類相の長期的な変化 ―大阪における2000年と2022年の比較― 寺嶋 建(B4)

 現在、人口増加に伴う住宅需要の増加により世界的な都市化が進行しており、自然環境と異なる都市生態系の理解は都市計画や自然保護の観点から重要視されている。都市には大規模な緑地が少ないため、公園などの都市緑地は都市部に生息する生物の重要な生活基盤となり、種数や種組成に大きく関与すると考えられる。ゆえに都市緑地の調査は都市生態系の把握の手段として扱うことができると考えられる。当研究では繁殖期の鳥類を対象に大阪市・堺市の都市緑地118箇所においてセンサスを行い、鳥類の分布を調査した。そして緑地とその周辺に関する環境データを用いて、それらと鳥類の種数・種組成や各種の分布がどのように関係するかについて分析を行った。加えて先行研究である橋本ら(2003)のデータを用いて、2000年と2022年における鳥類相と都市環境の関係性の長期的な変化について分析した。 調査の結果 、複数の鳥種について、周辺の土地利用や緑被率が分布に関連していることが示された。また2000年のデータと比較すると、シジュウカラの生息数および生息緑地数は20年の間で増加し、メジロではこれらが減少していることが明らかになった。シジュウカラは2000年よりも緑被のより低い緑地で生息が確認できたため、大阪ではシジュウカラが20年で緑被が少ない場所でも生息可能になり、生息範囲を広げたと推測された。

次回の研究会

次回研究会は12月17日(土) 13:00より、以下の内容で開催予定です。詳細及び要旨は12月12日に公開いたします。

ハリヨの顔入れ替えモデルを用いた鏡像自己認知の検証
中野 翔太(B4)

ホンソメワケベラを対象とした世界初の自己写真によるマークテスト
畑 泉帆(B4)

連絡先

安藤(研究会渉外担当) a19se001★st.osaka-cu.ac.jp
★を@マークに変えて送信してください。