お知らせ
2023年1月11日
- 講演会情報
【講演会(杉本)】第1回学際化若手育成フォーラム(機能性分子およびπ共役系分子の創成と機能)
日時:2023年1月11日(水)13:30~15:45
場所:大阪公立大学 杉本キャンパス 理学部第10講義室
13:30-14:30
講師:堀江正樹 教授 (台湾 国立清華大学)
演題:光および熱応答性共役分子と分子機械の開発
概要:本講演では、結晶中で動く分子および結晶を動かす分子機械・スイッチについて報告します。これまで、フェロセンは分子内回転することが知られていましたが、それを直接観測した報告はありませんでした。近年、講演者のグループは、フェロセンを擬ロタキサンに導入し結晶化させることで、単結晶中におけるフェロセンの回転の観察に初めて成功しました。また、擬ロタキサンにアゾベンゼンを導入し、光照射下で可逆なベンディングをおこす単結晶の開発もおこないました。これら分子は、光や熱などの外部刺激により、劇的な分子構造および機械的特性の変化をおこすため、メカニカルスイッチ材料としての応用が期待されています。一方で講演者のグループは、直接アリール化法や開環メタセシス重合により様々な共役系高分子の合成をおこなってきました。それらの合成と応用(シリコンアノード型リチウムイオン電池、光照射による水素生成、フォトリフラクティブ材料、発光特性等)についても合わせて紹介します。
14:45-15:45
講師:雨夜 徹 教授 (名古屋市立大学)
演題:スピロビフルオレンに基づく構造的にユニークなπ共役系分子の合成と機能
概要:分子の世界では、サッカーボールの形をしたフラーレンや二重らせん状のDNAなど、美しく人を惹きつけてやまない魅力的な構造があふれている。一方、このような分子が、驚くべき機能を発現する例も少なくなく「構造美に機能が宿る」という言葉でも表現される。我々は、そのような構造美を示す未踏のπ共役系分子を設計・合成し、その機能を引き出すことを目標に掲げ、研究に取り組んでいる。本講演では、最近取り組んでいるスピロビフルオレンの連結に基づく構造的にユニークな分子の合成と機能を紹介する。
連絡先: 大阪公立大学理学研究科 森内敏之・板崎真澄(内線 2915 or 3213)