お知らせ

2022年10月12日

  • 講演会情報

【講演会(杉本)】佐藤 久子 教授

日時:202211月25日(金)16:40~17:40

場所:大阪公立大学 杉本キャンパス 理学部会議室

講師:佐藤 久子 教授 (愛媛大学大学院理工学研究科)

演題:多次元赤外円二色性分光法の開発とその応用

概要:筆者らが本格的に赤外円二色性(VCD)法を研究に用い始めたのは 2006 年ごろであった。それまで VCD 法は主に、アミノ酸、タンパク質など紫外可視部に吸収のない物質にも適用可能であるという利点が注目されていた。一方、その時期筆者らの興味の中心は金属錯体やゲル、液晶を用いた界面化学にあった。そこでなんとか VCD 法を界面化学に応用したいと種々の試みを行った。その結果、「超分子系における VCD シグナルの増大」という興味ある現象を見出すことができた。 最近の筆者の関心事は生体試料の in-situ 測定のための「多次元 VCD 法」の開発である。VCD 法を生体試料に有効に適用するためには、いくつかの乗りこえなければならない壁が存在する。ここではそのためにこの 15 年程の間に行ってきた試みを振り返りたい。本講演によって、VCD 法を少しでも多くの方方に知っていただくことができ、新しい可能性を拓くことができたら嬉しい限りである。

連絡先: 大阪公立大学理学研究科  三宅弘之(内線 3124)