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2022年2月10日

  • 研究

竹内宏光講師が常識を覆す新種のスキルミオンを発見

竹内 宏光(たけうち ひろみつ)講師は、磁性量子流体におけるスピン流と磁壁の相互作用によって引き起こされる量子ケルビン・ヘルムホルツ不安定性の結果、新種の磁気スキルミオンが生じることを発見しました。通常、孤立したスキルミオンのトポロジカル量子数は整数ですが、今回発見された新種のスキルミオンはその内部にスピン特異点を自発的に形成することで半整数の量子数をもつ非対称な織目構造を保持していることがわかりました。特異点の形成は一般にその系のエネルギーを上昇させるため好まれませんが、新種のスキルミオンではスピン特異点に局所的に液晶のような状態が現れることでエネルギーの上昇が抑制されています。このような構造を持つスキルミオンは他の系ではほとんど知られておらず、今後、幅広い分野への波及効果が期待されます。
 本研究成果は、米国物理学会誌『Physical Review A』に2022年1月31日に掲載されました。

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