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2022年5月10日

  • 研究

見えない渦を見る - 坪田誠教授の研究成果が米国科学誌「Science Advances」に掲載

大阪大学大学院基礎工学研究科の蓑輪陽介助教、大学院生の青柳 翔太さん(博士前期課程)、芦田昌明教授らの研究グループは、大阪公立大学大学院理学研究科・南部陽一郎物理学研究所の坪田誠教授、大阪市立大学大学院理学研究科の大学院生の乾聡介さん(博士後期課程)らと共同で、超流動ヘリウム中の量子渦を、半導体シリコンナノ粒子を用いて可視化することに成功しました(図1)。これまで、超流動ヘリウム中の量子渦を可視化するためには、固体水素などの特殊な材料が必要とされてきました。
 今回、蓑輪陽介助教らの研究グループは、光技術を極低温物理学研究へ導入することで、世界で初めて、半導体シリコンナノ粒子が量子渦の中心軸に捕捉されることを実証しました。また、この捕捉された粒子群を観察することで、量子渦の様子を可視化できるということが示されました。本研究手法は半導体シリコンに限らない多様な材料に適用可能であり、量子渦の研究に新たな展開をもたらすものです。
 本研究成果は、米国科学誌「Science Advances」に、5月5日(木)午前3時(日本時間)に公開されました。

詳しくはプレスリリースをご覧ください。