取り組み事例
2026年3月2日
- 環境マネジメント推進室
TJグループホールディングスとの連携 “ごみ”が“資源”になる発電所
“ごみ”が“資源”になる発電所
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わたしたちは、大阪府大東市と奈良県生駒市に位置するTJグループホールディングス様(以下、TJグループ)の各施設を訪れ、取材しました。 TJグループは、木質廃棄物の資源化、バイオマス発電、木質バイオマス電力供給を通じて、日々の暮らしの営みから自分たちに必要なエネルギーを生み出す「エネルギーの地産地消」に取り組んでいます。 今回は発電所であるBPS大東と、隣接の木質廃棄物の資源化を行なう都市樹木再生センターの見学をさせていただきました。また、今年4月から運転を開始した発電所であるBPSいこまも見学し、お話を伺うことができました。 |
大阪公立大学との関係
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本学とTJグループの関係は、2018年に附属植物園が台風被害を受けた際、倒木等の活用を依頼したことから始まりました。 2024年度には中百舌鳥キャンパスの除草ごみや切り倒した樹木の幹材を用いて、約187tの木質廃棄物がバイオマス発電の燃料として活用されました。この187tの燃料で発電される電力は約11万kWhとなり、約27世帯が1年間に使った電力になります。 2025年3月18日に包括連携協定の締結式が行なわれました。 |
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このグラフは、中百舌鳥キャンパスと附属植物園からの合計受入量を示しています。2023年度から中百舌鳥キャンパスからの回収が始まったことで、大きく増加しています。 |
キャンパス整備のために刈られた草や樹木は、以前一般廃棄物として「ごみ」となって捨てられていました。
しかし、バイオマス発電を行なうための燃料として、これらは貴重な「資源」という扱いになったのです。このようにTJグループと連携することにより、バイオマス発電による本学のカーボンニュートラルの推進が期待できます。多方面への環境配慮がますます求められる大学として、これは非常に画期的な活動であると言えるのではないでしょうか。今後は杉本キャンパスとの連携や、草・樹木のみならず使用されていない黒板などもバイオマス燃料として活用することを展望しているようです。
施設見学
では実際に見学・取材でわかったこと、施設がそれぞれどのようなものなのかをご紹介します。
○都市樹木再生センター
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木質廃棄物を破砕し、木質バイオマス燃料を作っています。 廃棄物のうち約98%が木質バイオマス燃料となり、1日に最大240tを木質チップ化することができます。 また、ここでは木質チップのほかに、木の皮や草を発酵させることでたい肥も作られています。初めは丸太や家具など、見て分かるような姿かたちをしていた木質廃棄物が、巨大な破砕施設で破砕・均質化され、倉庫でチップの山となっていました。 |
木質廃棄物 |
木質チップ |
○(株)BPS大東・(株)BPSいこま(木質バイオマス発電事業)
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見学の様子 |
BPSいこまにて |
都市樹木再生センターで作られた木質バイオマス燃料はBPS大東にベルトコンベアで運ばれ、発電に用いられます。 また、BPSいこまなど他の発電所にも運ばれ、活用されています。 燃料の材料は、ペンキの塗られた家具などの木材加工品から剪定材などの生木まで幅広く使われています。ほとんどの木材を燃料として活用でき、とてもエコなバイオマス発電を実現しています。 また、燃料の生産と発電を一体となって行なうことで、輸送のエネルギーを抑えられています。見学を通じて、エネルギーの地産地消という理念が強く反映されていると感じました。 |
TJグループの果たすべき役割
脱炭素社会の実現に向け、消費者の方々が分かりやすく、選びやすいように「見える化」することだと代表の東野様が語ってくださいました。
つまり、誰がどこで作った電気なのかを消費者が見ることができ、消費者自身が環境に良い電気としてTJグループを選んで使用してもらうことを理想としているのです。
学生コメント
木質バイオマス燃料の材料となる木質廃棄物が、多種多様だったことが印象に残りました。特に発酵途中の木質バイオマス燃料などの質感を見ることができたのは貴重な体験でした。
その燃料が用いられているバイオマス発電所では、地域から排出された木質廃棄物がエネルギーに変換されて地域に電力として供給されるという、エネルギーの地産地消の理念が実現されていることが実感できました。
このように単一の施設ではなくグループの複数の施設を見学することで、それらの関わりについて知ることができました。また、理念として掲げられているエネルギーの地産地消を実現するまでの過程や、現在の課題についてのお話を伺うこともできました。
中でも、課題とは理想を実現するために行なうことである、という言葉が心に残りました。「エネルギーを誰がどのようにつくられたかを消費者がわかり、エネルギーを選べる社会」という理想の実現のために、TJグループホールディングスは地域、そして本学と協力して活動を行なっていることがわかりました。
その他本法人の環境パフォーマンス・環境活動は「公立大学法人大阪 環境報告書2025」をご覧ください。
該当するSDGs






