取り組み事例
2025年5月12日
- 環境マネジメント推進室
環境活動団体への取材
「人と自然のよりよい関わりを考える」里環境の会OMU
学内の環境活動を取材する環境活動調査班内で、長い期間学内の生態保全や環境維持へ積極的に貢献している里環境の会OMU(通称:さとかん)の方々にお話を聞きました。基本理念や日頃の活動、これからの展望まで、様々な話題について聞きました。
取材協力してくれたのはこの人!
掛谷立樹さん (農学部緑地環境科学科3年生) |
部長として企画を取りまとめるなど、多くの企画・イベントに関与しています。特に、チョウが好きなので、よく部員の人たちとチョウの観察に行っています。さとかんには昆虫に興味があり、先輩の紹介で入部しました。さとかんには昆虫好きの人がたくさんいるため、よく昆虫の情報を共有することができ、非常に充実しています。 |
堀江凌平さん (農学部緑地環境科学科2年生) |
副部長としてさまざまな企画・イベントに携わっています。さとかんには魚が好きだったため入部しました。昔から釣りが好きで、部の人たちとよく釣りをしています。今年はブリやサワラなどの青物の魚を一人一匹釣ることを目標にしています。釣り初心者の人でも釣り好きになってもらえるほど部員同士の交流が盛んです。また、ミナミメダカを守るためのキャンパス・ビオトープの整備活動であるヨシ刈りに力を入れています。 |
さとかんってどんな団体?
さとかんは「人と自然のよりよい関わりを考える」をモットーに中百舌鳥キャンパスを拠点に活動しています。部員数は約60名で、中百舌鳥キャンパスはもちろん他キャンパスから参加する学生も多くいます。部の特徴はなんといっても、みんな生き物が大好きなこと!
“野活”と“キャンパス・ビオトープ”の取り組みを中心に、大学祭や環境フォーラムにも参加しています。
“野活”ってなにしてるの?
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野外活動の略で、部員が自由にイベントを企画します。部員は「各方面のスペシャリスト」の集まりであると自負しており各々がフィールド(拠点)を持っています。そんな部員が企画する野活には昆虫、植物、魚(海)、鳥などの部門があり、自由に参加できます。今年度は、ライトトラップという強力な光で昆虫を集める装置を導入しました。知識を有する生き物観察は、興味があってもなかなか個人では難しいものです。いい機会を提供できると思います。 |
“キャンパス・ビオトープ”活動ってなにしてるの?
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広大な敷地を有する本学中百舌鳥キャンパスには、豊かな生態系があります。さとかんは大学からの依頼を受けてその保全活動に取り組んでいます。キャンパス南東部にある菖蒲池には大阪府レッドリストの絶滅危惧Ⅱ種に指定されているミナミメダカが生息しています。菖蒲池のほとりにはヨシが繁茂しておりミナミメダカ調査と住みよい生息環境確保のため「ヨシ刈り」を実施しています。ほかに、府大池の水質調査やキャンパス内のチョウ類ルートセンサス(定期的に同じ道を歩いて発見した個体数を記録していくこと)も実施しています。 |
運営する中で大変なことは?
部員は自然と触れ合うことが好きといって入部してくれます。イベントを通して生き物の良さを体感してほしいと思います。初心者だった部員が採集にのめりこんでいるのを見ているととてもうれしくなりますね。キャンパス・ビオトープ活動は、正直真夏に草を刈ることなど大変な部分もあります。ですが、それが生態系保全に繋がるのでやりがいを感じています。
どんな部活になってほしいですか?
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生き物好きが集まって、普段の活動や遠征などを通して交流を深めてほしいです。また、昆虫や魚、植物などの生き物に興味がある人が自然と触れ合い、人と自然のより良い関わり方を模索してほしいです。そして、自然に対するちょっとした興味から環境を気にかけるようになってほしいと思います。 |
取材した感想
今回、さとかんに取材させていただき実感したことは、自然の保全活動の大切さです。部員の方々は釣りやチョウの観察など、それぞれがお好きなことへ積極的に取り組まれていますが、その一方でキャンパス内の水質調査やミナミメダカを守るためのヨシ刈りにも意欲的に取り組まれています。そして、スローガン「人と自然のより良い関わり方を考える」にもあるように、自然と向き合い、保全のために活動しているさとかんの部員さんは素晴らしいと感じるとともに、キャンパスに対する見方が変わりました。さとかんの部員の方々に毎年保全活動を行なってもらうおかげでキャンパスがきれいに保たれていることに気づき、自然の保全活動の大切さについてもう一度考え直す良いきっかけになりました。
その他本法人の環境パフォーマンス・環境活動は「公立大学法人大阪 環境報告書2024」をご覧ください。
該当するSDGs