研究

芽胞形成細菌による食中毒発生メカニズムの解明(担当:三宅)

ウェルシュ菌、ボツリヌス菌、セレウス菌など、一部の芽胞形成細菌は食中毒を引き起こします。特にこれらの細菌による食中毒の特徴は、加熱食品が原因食になるという点で、他の食中毒と異なります。私たちは特にウェルシュ菌を研究対象として、この細菌がなぜ食中毒を引き起こすのか、分子のレベルで理解することを目指しています。

これまでに実施している研究サブテーマは以下のとおりです。

  • ウェルシュ菌を消化管内で芽胞形成させる引き金因子の探索
  • 食品内でウェルシュ菌芽胞の発芽を抑制する天然素材の探索
  • ウェルシュ菌芽胞の発芽を阻害する食品添加物の作用機序解析
  • ウェルシュ菌芽胞が加熱により発芽誘導されるメカニズムの解析


薬剤耐性菌伝播における伴侶動物の役割の解明(担当:安木)

世界規模で問題となっている薬剤耐性感染症は、ヒトに限られた問題ではなく伝播の観点から動物における対策が必須です。伴侶動物は、接触するという点でヒトと最も密接な関係性にあること、耐性菌の報告が近年増加していることから、ヒトとの間で双方向の伝播の可能性が懸念されています。しかし伴侶動物における耐性菌保菌や宿主間伝播の実態に関する知見が乏しく未だその詳細の多くは不明のままです。本研究では、伴侶動物、周囲環境、そしてヒトが保有する薬剤耐性菌をゲノムレベルで分子疫学解析して、耐性菌伝播における伴侶動物の役割を評価することを目的としています。

*本研究は、本学獣医学部附属獣医臨床センターとの共同研究です。


新興再興を含めた人獣共通ウイルス感染症制圧に資する基礎研究(担当:安木)

新興再興を含めた人獣共通ウイルス感染症制圧に資する基礎研究(担当・安木)
人類社会における人口密度の増加、都市開発、交通網の発達は様々な病原体との遭遇機会の増加につながっています。実際20世紀の終わりから、新型インフルエンザ、エボラ出血熱、新型コロナウイルスなどの新興感染症やデング熱などの再興感染症が世界中で出現しています。更に狂犬病などの顧みられない熱帯病は依然深刻な社会問題として残っています。上にあげた感染症はいずれも脊椎動物哺乳綱(いわゆる野生動物)を介してヒトに侵入する人獣共通ウイルス感染症であり、ヒトにおける対策とともに侵入口である動物における対策が必須です。本研究では、これらウイルス感染症の制圧を最終目的として、ヒトならびに動物における防疫対策を様々な観点から研究しています。

現在実施中のテーマは下記の通りです。

  • 新型コロナウイルス感染症のヒト血清疫学研究
  • 新型コロナウイルス伝播防止対策に関する研究
  • 新型コロナウイルス感染症治療薬の開発
  • 狂犬病ウイルスの動物用経口ワクチンの開発