概要

東京大学大学院工学系研究科 航空宇宙工学専攻 今村研究室(今村太郎教授)を中心に、Chiral株式会社(取締役 梅田 耕嗣 氏)、大阪公立大学(工学研究科 航空宇宙工学分野 佐々木大輔教授 および 小木曽望教授)、東京都立大学(システムデザイン研究科 航空宇宙システム工学域 金崎雅博教授 )と共同で取り組む研究課題「クラウド型流体解析シミュレーション環境を活用したDX推進型航空技術者育成」が、文部科学省が公募する令和7年度宇宙航空科学技術推進委託費に採択されました。

本事業では、航空産業におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)推進の起点として数値流体力学(Computational Fluid Dynamics, CFD)を取り上げ、航空工学とデジタル技術を統合的に理解する次世代の航空技術者の育成を目的としています。

具体的には、仮想空間を活用した設計・解析・最適化を自ら実践できる人材を育成し、航空産業におけるDX推進の基盤を形成します。

そのために、クラウドベースの学習環境を整備するとともに、ルーブリック評価を導入することで、場所や環境に依存せず継続的に学び成長できる教育モデルを確立します。これにより、将来の航空技術を支える人材を持続的に育成することを目指します。

また、東京大学で開発されている階層型直交格子流体解析プログラム UTCart をはじめとする国産のシミュレーションツールを積極的に活用することで、日本独自の技術力を強化し、次世代エンジニアの育成に貢献します。

さらに、流体解析に留まらず構造解析や最適化分野への応用拡大も視野に入れ、日本の航空宇宙産業が世界を牽引する意識を醸成し、国際競争力の向上に寄与してまいります。 

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