お知らせ
2025年11月14日
- 研究
2025東アジア沿岸都市研究国際学術大会の報告

2025年10月31日(金)〜11月2日(日)の3日間にわたり、中国・福建省福州市において、福州大学(中国)・大阪公立大学(日本)・釜慶大学校(韓国)の共催で「2025東アジア沿岸都市研究国際学術大会」が開かれました。本大会は福州大学外国語学院(鐘暁文院長)により運営され、特に日本語学科(葛茜主任、兼外国語学院院長補佐)に中心的役割を担っていただきました。また福州大学の建築・都市計画学院の協力も得ました。
大会では、まず福州大学の邱挺副学長より歓迎の辞が述べられ、次に建築・都市計画学院の秋原雅人教授からの挨拶と参加者記念撮影があり、続いて基調講演と分科会が行われました。

邱挺副学長 開会挨拶
本学からは、山東功教授(現代システム科学研究科・大学史資料室長・国際機関教育機構)および池平紀子教授(国際基幹教育機構・現代システム科学研究科)が出席し、基調講演を行いました。
基調講演のテーマは以下の通りです。
山東教授 「日本語の観察者たち:東洋人の日本語研究」
池平教授 「大阪湾沿岸都市在住の福清ルーツ華僑・華裔における宗教文化の継承と変遷」
基調講演 山東教授
基調講演 池平教授
その他にも、韓国・国立釜慶大学の芮東根教授(グローバル戦略研究院所長、中国研究センター所長)、日本・早稲田大学の宮崎里司教授(日本語教育研究科)、中国・東北師範大学の韓東育教授(教授)、中国・上海交通大学の王昇遠教授(外国語学院)が東アジア沿岸都市に関する基調講演を行いました。
分科会では、日中の大学教員や大学院生を中心とした研究者が同テーマについて発表を行い、活発な議論を交わしました。本学からは、現代システム科学研究科の范倩彤さん(人間科学分野、D3)が対面の分科会に参加し、「中国東北地域における媽祖信仰の変容:遼寧省大連市碧海観を例として」というテーマで発表しました。一方、オンラインの分科会では、本学の中野重夫教授(生活科学研究科)が「新産業都市と工業整備特別地域の緩衝緑地帯について」というテーマで、また生活科学研究科Kim Joonyoung(生活科学専攻、D2)さんが「大都市周辺地域の郊外住宅地化にともなう、在来集落の空間的変化について」というテーマで発表し、多くの本学院生達も議論に参加しました。
最後に、各分科会の座長による分科会報告と総括が行われ、葛茜教授により閉会の辞が述べられ、二日間190人の参加者による学術報告および討論が終了しました。
分科会の様子
最終日午後は自由交流として、山東教授・池平教授は芮教授・金玉花副教授(福州大学日本語学科)らとともに福州市内の三坊七巷景区を参観し、建築・都市計画学院の秋原教授より古建築や都市形成についての説明を受けました。
本大会では多くの福州大学大学院生達がボランティアスタッフとして運営に協力し、本年度4月から9月まで外国語学院日本語学科からの交換留学生として本学現代システム科学研究科人間科学分野で学んでいた項正淳さん・呉倩倩さん・鐘涵涵さんも中心となって、参加者の受付や進行補助など多岐にわたる業務を担当してくれました。彼らの協力によって、本大会の円滑な運営が実現しました。

大学院生ボランティアスタッフの様子

三坊七巷景区の参観

外国語学院の先生方と登壇者
参考
・福州大学の大学ニュース記事(外部リンク)