活動情報
2025年8月4日
- 実験
【探求課題】つくる・冷やす・浮かせる!体験する超伝導③
■日時 2025年8月4日(月)13時30分~16時30分
■会場 大阪公立大学 中百舌鳥キャンパス C10棟
■内容 つくる・冷やす・浮かせる!体験する超伝導③
■概要 第 3 回「超伝導になる温度を調べる」では、受講生が自ら作製した YBCO 試料の磁化率の温度依存性を調べた。まず、受講生は試料をストローホルダーに固定し、磁化率を測定する MPMS3 装置に導入した。測定中には、C10 棟に設置されたヘリウム液化機を見学し、液体窒素の汲み上げ作業を体験した。この見学では、寒剤容器が断熱真空の多層構造であること、ヘリウムと窒素の価格差、そして寒剤を安全に取り扱う際の注意点について学んだ。
磁化率の測定データからは、約 90 K で磁化率が急激に低下する様子が観測され、YBCO が超伝導状態へ転移していることが確認された。さらに、試料を実際に 77 K の液体窒素で冷却したところ、明瞭なマイスナー効果が現れ、実験データとの整合性も得られた。実験後には、C10 棟内のクラス 10 の性能を持つクリーンルームも見学した。
受講生たちは、最先端の設備・機器や実験データに触れながら、物性物理の面白さを体験する貴重な機会となった。