フィールド長挨拶

世界規模でのSDGsへの取り組みがなされる中、農業に使用されるエネルギーや資材を持続可能なものへと転換すること、就農人口の増加や就農年齢の若年化、農作物の需要と供給のバランスの不均衡から生じる食品ロス削減は人類の解決すべき課題です。また、大都市は農産物やエネルギーの備蓄を都市部以外の地域に依存していることが多い事も原因となって災害に対して脆弱であり、食料やエネルギーを都市が自前で調達することも急務であると考えています。

これらの課題解決の場のリーダーとなる人材の育成が本学フィールドに課せられた役割であると考えています。本学フィールドは5ヘクタールの敷地をもち、都市にあるオンキャンパスの農場として日本の中でもユニークな存在です。本学フィールドはスマート農業を社会実装するための実証ハウスや高機能な圃場、食料の安全性を検証する施設などを有しており、フィールド実習などの学生教育や企業や自治体との共同研究の場としても貴重な施設として機能しています。

この都市にある小さくて小回りの利く高機能農場と総合大学の持つ英知を集約して人材を輩出すること、都市の課題を解決すること、新しい農業の形を都市農業として提案すること、農業に生産以外での新しい価値を加えていくことを目指し、地域の皆さんと一緒に未来の社会に貢献していきたいと考えています。

横井修司

フィールド長 横井修司