平安期仏教説話集の世界 —『日本霊異記』『三宝絵』『法華験記』—(2026年度)
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日本における説話集の歴史は、多く仏教とともにありました。専門の僧徒や知識ある貴顕のみならず、衆庶に広く仏教の理念を説くためには、具体性のある説話が恰好の材をなったはずです。平安初期、薬師寺僧景戒の手になる漢文体の『日本国現報善悪霊異記』(822頃)は、その最初の結実でした。この達成は文人貴族源為憲(1011没)の『三宝絵』に継承され、幸薄き尊子内親王の入仏道に資する絵入り和文説話集ともなりました。さらに法華経信仰・浄土信仰の進展下、天台僧鎮源の編著『大日本国法華経験記』(1040-44頃)が成立します。これら一連の著作は、『今昔物語集』をはじめとする後代の文献に、長く広く受容されたことでも知られます。
本講座では、以上三説話集について、作品の全体像や著者をめぐる歴史状況、さらには当代の信仰・時代思潮との関わりについて整理し、各説話集の史的意義について理解を深めることをめざします。その知見の上に、個別の説話を幾つか採り上げて読解、周辺資料を援用しつつ、各話の鑑賞と論評を行います。
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※感染症の流行や自然災害等の影響により、日程・開催方法・講座内容等が変更となる場合があります。
◆発熱や体調不良のある方は、参加をお控えください。
◆会場では基本的な感染症対策(手指消毒、換気の実施等)にご協力ください。
講師
田中 宗博(大阪府立大学 名誉教授)
スケジュール
午前の部:11時00分~12時30分
午後の部:14時30分~16時00分
(毎週木曜日・全10回 ※5月21日を除く)
第1回(4月16日)
『日本国現報善悪霊異記』の世界
日本最初の説話集『日本霊異記』について、史的意義を講じるとともに、巻頭3話が雷や狐が登場する非仏教的話柄であることの意味を考えます。
第2回(4月23日)
『日本霊異記』説話の読解1
長屋王の悪死を伝える説話について、私度僧の文学と呼ばれる要因を講じると共に、大寺院の利益に即した〈畜類償債譚〉を視野に、作品の二面性を考えます。
第3回(4月30日)
『日本霊異記』説話の読解2
悪因悪果の現報譚から中巻3話と下巻16話を採り上げて、「母」なる存在がどのように形象され、仏教唱導説話に位置付けられたかについて考えます。
第4回(5月7日)
『三宝絵』の世界
幸薄き尊子内親王への仏教入門書として構想された『三宝絵』(絵は散佚)について概観・講述し、文人貴族源為憲の文学活動についても概説します。
第5回(5月14日)
『三宝絵』説話の読解1
釈迦の前世譚を類纂した上巻の中から、著名な捨身飼虎説話=薩埵王子本生譚(上巻11話)を採り上げて読み解き、法隆寺玉虫厨子との関係についても講じます。
第6回(5月28日)
『三宝絵』説話の読解2
後に鴨長明『発心集』にも継承された、中巻18話「大安寺栄好」条を読みます。同話は、石淵寺法華八講の起源を説くとともに、母子死別の哀話としての一面を持ちます。
第7回(6月4日)
『大日本国法華経験記』の世界
天台僧鎮源撰『法華験記』について全体像を概観し、説話の配列原理や構想・成立事情について講じ、あわせて『今昔物語集』との関係についてもふれます。
第8回(6月11日)
『大日本国法華経験記』説話の読解1
上巻第1話を読みます。本朝仏法の始祖聖徳太子の伝は、『霊異記』『三宝絵』『日本往生極楽記』『今昔』等の説話集が、等しく巻頭に配す最重要説話でありました。
第9回(6月18日)
『大日本国法華経験記』説話の読解2
法華経優位を端的に語ろうとする寓意性の高い一話=中巻48話「光勝沙門・法蓮法師」について、民間伝承のモティーフとの関わりも踏まえて読解します。
第10回(6月25日)
『大日本国法華経験記』説話の読解3
下巻81話「越後国神融法師」条を採り上げ、新来の仏教と在来の神祇信仰の葛藤がどのように構想され、神仏習合説話として形象されたかについて考えます。
- 開催場所
- 大阪公立大学I-siteなんば 2階(大阪府大阪市浪速区敷津東2丁目1番41号 南海なんば第1ビル)
- 対象
- どなたでも
- 定員
- 各80名(申込者多数の場合は抽選)
- 受講料
- 7,000円(全10回分)
※現金のほかキャッシュレス決済もご利用いただけます。
【利用可能な決済方法】
・クレジットカード:Visa、Mastercard、American Express、JCB、Diners Club、Discover
・電子マネー:ICOCA、PASMO等の交通系IC(PiTaPaは利用不可)、QUICPay、iD
・QRコード:PayPay、d払い、楽天Pay、au PAY、メルペイ、WeChat Pay、Alipay - 申込期間
- ~2026年3月22日(日)【必着】
- 申込方法
「申込フォーム」から申し込みいただくか、「往復はがき」に
(1)ご希望の時間帯
(2)氏名(フリガナ)
(3)年齢
(4)郵便番号・住所
(5)電話番号
(6)この講座を知ったきっかけ
をご記入の上、次の宛先までお申し込みください。
(注意)ご希望の時間帯は「午前の部」、「午後の部」、「どちらでもよい」のいずれかを必ずご記入ください。
(注意)受講の可否は3月31日(火)までに通知します。届かない場合は必ずお問い合わせください。
(注意)お一人様につき、一回のお申し込みが必要です。- 上記申込フォーム
- 往復はがき
〒556-0012 大阪市浪速区敷津東2丁目1番41号 南海なんば第1ビル
大阪公立大学 産学官民共創推進室 「仏教説話」係
(注意)返信用はがきは両面とも白紙でお送りください。
※お申し込み後にキャンセルする場合は電話、メールまたは下記の「公開講座申込キャンセル申請」フォームよりご連絡ください。
- お問い合わせ先
- 産学官民共創推進室 社会連携担当 Tel 06-7656-5112 Fax 06-7656-5203
Eメール gr-shak-ext01[at]omu.ac.jp [at]の部分を@に変更してください。