クリパー通信 02

クリパー通信 02

腹痛を伴う不明熱患者には、脊椎を押して叩くのを忘れるな!!

解説

腹痛を伴う不明熱患者では、腹部臓器にその原因を求めがちであるが、脊椎炎によっても起こり得ることを忘れてはならない。
脊椎炎の症状の代表的なものは、腰背部痛(86%)、発熱(35-60%)であるが、後根の障害が強い場合はデルマトームに一致して、腹痛が出現するとされている 1)
よって腹痛を伴う不明熱患者では、脊椎炎も考慮して、脊椎叩打痛を確認すべきである。(脊椎叩打痛の感度 20-86%、特異度 60% 1),2))

参考文献

  • Zimmerli. Clinical practice. Vertebral osteomyelitis. N Engl J Med 2010;362:1022-9.
  • Jarvik JG, et al. Diagnostic evaluation of low back pain with emphasis on imaging. Ann Intern Med 2002;137:586-97.

文責:並川浩己