ご挨拶(過去記事)

【コア・プロジェクトの記録】


文部科学省「課題解決型高度医療人材養成プログラム」
事業名:在宅ケアを支えるリハビリ専門職の育成 − 医療と在宅ケアの連携を推進する人材育成プログラム –  

大阪府立大学学長
辻 洋

 「在宅ケアを支えるリハビリ専門職の育成」事業は、平成26年度より5カ年計画で開始された文部科学省の課題解決型高度医療人材養成プログラムにおいて、大阪府立大学が選定された事業であり、2年目を迎えました。健康長寿社会の実現や国民からの多様な医療ニーズに対応していくためには、大学を通じて現在課題とされている分野の人材養成強化が求められています。現在、地域包括ケアシステムの構築に向けて在宅医療・介護が推進される中、従来のような機能回復を中心とした継続的リハビリテーションに加え、活動や参加に焦点をあてた自立支援に資する取組みが必要とされています。多職種連携によるチーム医療においては、理学療法士、作業療法士等の更なる活躍が期待されており、学生・医療人の実践力の修得・強化が求められています。  

 これらを踏まえた本学の取組みは、患者と医療情報が病院と在宅との間を円滑に循環するための、ネットワーク構築を促進できる人材を育成する教育プログラムです。大阪府立大学大学院 総合リハビリテーション学研究科には理学療法士・作業療法士を対象とした「地域リハビリテーション学コース」を平成27年度後期より開講し、学士課程の学生向けには総合リハビリテーション学類にて「在宅リハビリテーション講義・実習」を実施します。リハビリテーション専門職の人材育成が主ではありますが、社会人教育と地域社会に対して一層の貢献を果たすために、大学内全体で取り組む運営体制を整えました。加えて本事業の推進には、大阪府内の行政機関や医療施設、日本理学療法士協会、日本作業療法士協会等の職能団体との連携強化が必須です。住み慣れた地域や自宅での生活のための医療を提供できる人材育成に努めてまいりますので、どうぞご支援のほど宜しくお願いいたします。