特別講演「代謝救急: あなたは48時間以内に何をすべきか」
特別講演「代謝救急: あなたは48時間以内に何をすべきか」
<特別講演>
「代謝救急: あなたは48時間以内に何をすべきか」
千葉県こども病院 医療局長
高柳 正樹 先生
300人ぐらいの若い小児科の先生方に、これまで先天代謝異常症の患者さんを経験したことのある人と聞きました。三人に一人ぐらいしか手が上がりませんでした。
一方毎年のように先天代謝異常症の患者さんをご相談してくださる先生も数多くおられます。やはり先天代謝異常症はなじみがないので、きちんと診断するコツのようなものが、若い先生方に理解されていないのではと思っています。
そこで今回の講演では、先天代謝異常症を見逃さないコツのようなものがお教えできればと思っています。
さらに代謝救急を代謝性アシドーシス・高アンモニア血症・低血糖・高乳酸血症・重篤な肝障害にわけて、診断の進め方、24-48時間の基本的な対応につきましてお示しいたします。
一般小児科臨床において先天代謝異常症の基礎的知識(代謝マインド)を持って診療に当たることの必要性を強調したいと思っています。ことに原因不明で死亡した患者に対するBiochemical Autopsyの重要性についても述べたいと思います。