2022年度FD研修会 「理論物理と数学」

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お知らせ

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開催日: 2023年2月16日(木)15:00~17:30
場 所: 大阪公立大学 理学部E棟4階  数学大講究室(E408) オンライン併用(Zoom)
共 催: 理学研究科FD委員会・大阪公立大学数学研究所(OCAMI)
ポスターPDFをご覧ください。

概要

理学研究科主催(理学研究科FD委員会・数学研究所共催)の「新たな大学院教育の展開のためのFD研修会」を開催します。 尚、本FD研修会は,平成20年度に、当時の理学研究科長・今吉洋一先生のリードで開催された数学科主催の 理学研究科FD研修会 「現代理学において数学はどのように使われるか?」に始まり, これまでの理学研究科FD研修会 に続く第15回です。
学生,教職員,研究者,一般の方など,どなたでもご参加できます!!

プログラム

15:00~15:10  開会

15:10~16:00
林 博貴 氏(東海大学理学部物理学科 准教授)
講演タイトル :  超弦理論を通して見る幾何学と場の量子論との関係
講演アブストラクト:  超弦理論は量子力学と一般相対性理論を統一的に記述できると期待されている理論であり、「万物の理論」の有力候補とも考えられています。その一方で、超弦理論は大変豊かな数学的構造を持っています。ある非自明な空間上で超弦理論を考えることで、その空間の性質と、低エネルギー有効理論として得られる場の量子論との間に様々な関係が成り立ちます。その関係を利用して、場の量子論における計算が困難な物理量を求めたり、空間の性質を予言したり、また場の量子論の物理を図形的に理解したりする試みがなされてきました。本講演ではそのような、超弦理論を通して得られる幾何学と場の量子論との関係をご紹介いたします。

16:20~17:10
菅野 浩明 氏(名古屋大学多元数理科学研究科 教授) 
講演タイトル  :  インスタントンの数え上げと量子トロイダル代数— 数学と欧州通貨ユーロ —
講演アブストラクト :  超対称ゲージ理論の Nekrasov 分配関数は、様々な分野と関連する重要な「特殊関数」です。 多くの例で見られるように、一般に「特殊関数」は微分(差分)方程式によって表現論的に特徴づけることができます。
本講演では Nekrasov 分配関数と量子トロイダル代数の表現論との関係について紹介します。 合わせて量子群にまつわる講演者自身の経験を踏まえて、数学(教育)に対する期待をお話ししたいと思います。

17:20~17:30頃  閉会