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2022年11月25日

  • 受賞・表彰

佐藤駿(動物社会学研究室・客員研究員)とWill Sowersby(動物社会学研究室・元特別研究員)の論文が2022年度日本魚類学会賞(論文賞)を受賞。

本研究室の研究員である佐藤駿(現:総合研究院大学 特別研究員)と2020年度まで研究員として在籍していたWill Sowersby(現:モナーシュ大学)による、Ichthyological Research vol. 68に掲載された"Mucus provisioning behavior in teleost fishes: a novel model system for the evolution of secretory provisioning in vertebrates"が2022年度の日本魚類学会賞(論文賞)を受賞しました。

佐藤駿によるコメント

この論文の執筆するにあたり多くの助言をいただいた研究室の皆様、系統解析についての助言を頂いた福家悠介氏(京都大学)およびIchthyological Researchのエディター・査読者の皆様、この度はありがとうございました。

本論文は、私が長年興味を持っていた粘膜給餌行動(親魚が稚魚に粘膜を与える行動)について、私がこれまで行ってきた研究を主軸として、その機能や付加的効果、種内・種間差、さらにはその系統的広がりについてレビューしたものです。この粘膜給餌行動は非常に興味深い行動であるにも関わらず、これまで体系立った研究はほとんどおこなわれておらず、長年多くの魚類学者に見逃されてきた現象でもあります。

多くの魚類学者がこの興味深い現象に注目し、粘膜給餌の研究を盛り上げてほしいという狙いから執筆したこの論文が、Ichthyological Resarchに掲載されただけでなく、名誉ある学会賞までいただくことができました。これを契機として粘膜給餌行動への注目がますます高まるものと信じております。